【完全ガイド】Stable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111) LoRA モデルの使い方と設定手順

この記事では、Stable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111)での、”LoRAモデルの配置方法から、強度の設定・プロンプト調整までを、わかりやすく解説しています”
Stable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111)を開くことの出来る環境があれば、クラウド(レンタルGPU)でも、ローカル(自分のPC)でも使用できます。
※Stable Diffusion は、あらかじめベースモデル(例:SD 1.5 / SDXL 1.0 など)をダウンロードして WebUI に導入した上で画像生成を行うツールです。
LoRA モデルは、必要に応じてさらに追加して使用するモデルです。
LoRA モデルの使い方
LoRAモデルには、
Kohya_ssなどのツールを用いて自身の絵柄などを学習する側面と、
Kohya_ssなどで学習したLoRAモデルを、Automatic1111などを用いて使用する側面とがあります。
本記事では、LoRAモデルを、Automatic1111(stable diffusion)を用いて画像生成をする方法について書いています。
SAKASA無料で使えるおすすめLoRAモデルも最後で紹介しているよ!
未来Stable Diffusion WebUIのダウンロード方法や、
LoRA モデルの学習などに関しては、以下のリンク記事をご参照ください。
LoRAに関する基礎知識に関してはこちらの記事で書いています。
ローカル環境での、LoRA モデルの**学習に関しては、こちらの記事をご覧ください。
※この記事は、事前に、Stable Diffusion WebUIがインストール済み、もしくは、クラウドGPUなどからStable Diffusion WebUIにアクセス可能な環境が整っていることを前提としています。
Stable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111)のダウンロード方法に関しては、こちらの記事をご覧ください。
https://sakasaai.com/webui%ef%bc%88automatic1111%ef%bc%89/
クラウドGPU【RunPod】での、Stable Diffusionの使用に関しては、こちらの記事をご覧ください。
https://sakasaai.com/runpod-set01/
目次
LoRA モデルを Stable Diffusion WebUI で使う方法
「kohya_ssで学習した自身のLoRAモデル」又は、「外部からダウンロードしたLoRAモデル」が手元にある場合
ステップ①へ進みます。
LoRAモデルが手元にない場合
ローカル(自分のPC)の場合
HuggingFaceや、CivitaiなどからLoRAモデルをダウンロードします。
クラウド環境(レンタルGPU)の場合
HuggingFaceや、Civitaiなどから直DL(直接ダウンロード)できます。
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モデルのダウンロードの方法は、通常HuggingFaceなどからワンクリックで行えますが、
Fluxや一部のSDXL系は、「認証が必要なモデル」です。
認証が必要なモデルのDL方法について
① HuggingFaceでトークンを発行する
②モデルページにアクセス → 利用規約を読む → 同意する
③そのアカウントのアクセストークンを使うとDL可能になる
‣対話式ログイン (huggingface-cli login)
‣環境変数 (HF_TOKEN=...)
ライセンス同意や規約承諾が必要なモデルは、ユーザーごとのトークン認証が必須。(例:FLUX, 一部のSDXL系, 特殊LoRAなど)
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HuggingFaceでのトークンの種類と発行方法 HuggingFaceでのトークン発行 https://huggingface.co/settings/tokens 「Write」権限(読み込みだけなら「Read」でも可)のトークンを発行 コピーしておく モデルの…
LoRA モデルを Stable Diffusion WebUIのフォルダに配置する
STEP
LoRAモデルを StableDIffusion WebUI に認識させる
- 以下のフォルダを開く。
※なければLoraフォルダを手動で作ってください。
C:\自身のPCフォルダ名\stable-diffusion-webui\models\LoraLoRAファイル名.safetensorsをLoraの中にコピー or 移動します。
※LoRAファイル名の部分が自身の.safetensorsファイル名です。
STEP
WebUI を起動する(※開いている場合は、再起動)

- 開いている場合は、WebUI(黒いコマンド画面)をいったん閉じて、
webui-user.batをダブルクリックして再起動してください。
これで新しく追加した LoRA を WebUI が認識します。
STEP
LoRAを使って画像生成する
<lora:自作LoRA:0.8>
ーーーーーーここにプロンプトーーーーーーー<lora:自作LoRA:0.8>の部分が LoRAを適用する命令です。自作LoRA→ ファイル名(拡張子なし)0.8→ 強度(おすすめ:0.6〜0.9)
- 「Generate」をクリックすると、LoRAを適用した画像が生成されます!
自動補完でLoRAを選べる
未来先ほど、 Stable Diffusion WebUIの、
フォルダに配置したLoRA モデルはここに反映されます。

Prompt入力欄の下にある 「LoRA」タブをクリックすると、アップロードされたLoRA一覧が表示され、クリックで自動挿入できます。
LoRAの強度調整方法
Stable Diffusion WebUI内で、lora を使う時は、以下の構文を使います。
基本構文
<lora:LoRAファイル名:強度>例:
<lora:LoRAファイル名:0.8>- LoRAファイル名(拡張子
.safetensorsは不要) 0.8:LoRAの適用強度(重み)
強度の目安
| 強度 | 特徴 |
|---|---|
1.1〜1.3 | LoRAの特徴がより強く出る |
1.0 | フル適用。効果が強く出るが、画像が崩れることも。 |
0.6〜0.8 | 安定感のあるおすすめ範囲。 |
0.4〜0.6 | 他のLoRAと併用する時や、影響を抑えたい時に最適。 |
0.2〜0.3 | ほのかに雰囲気だけ反映させたい場合に。 |
Prompt調整のコツ
LoRAの個性を引き出すためのPrompt例
① キャラ系LoRAの場合
<lora:LoRAファイル名:0.7>, 1girl, long hair, fantasy outfit, beautiful eyes, (masterpiece), (best quality)1girlやlong hairはLoRAの学習データの傾向に合わせると効果的。(masterpiece)や(best quality)などの強調タグは、出力の品質向上に役立ちます。
② 絵柄系LoRA(画風・塗り)
<lora:LoRAファイル名:0.6>, a portrait of a woman, detailed face, dramatic lighting, digital painting- 画風LoRAは絵柄を変えるので、強度を控えめ(0.5〜0.7)にすることが多い。
Prompt強調と否定
強調したいタグ → 括弧で囲む
(masterpiece)→ 通常の1.1倍強調((best quality))→ 二重括弧でさらに強調
⛔ 否定Prompt(「Negative Prompt」欄)を使うと、ノイズを防げます
EasyNegative, bad hands, low quality, blurry, worst quality調整のステップ
- LoRAファイルを
<lora:LoRAファイル名:強度>で読み込む - PromptはLoRAの学習内容に沿うように書く
- 強調・否定を活用して品質調整
- 強度は0.6〜0.8を基準に、試しながら微調整
LoRAファイルをしっかりバックアップ!
- 外付けドライブやクラウド(Google Driveなど)にも保存。
生成サンプルを残しておく
- いろんなPromptや強度で試して、比較用の画像も保管すると後で役立ちます。
特に良い生成PromptとNegative Promptもメモ
- 自分だけの黄金レシピになります。
Sampling method(サンプリング方法)
サンプリングとは?
Stable Diffusionは、「ノイズのかかった画像から、少しずつノイズを取り除いて綺麗な画像にしていく(逆拡散)」というプロセスで画像を生成します。このノイズ除去のステップで使われるのが「Sampling method」です。
主なSampling methodの種類と特徴(AUTOMATIC1111に搭載)
| 名前 | 特徴 | 備考 |
|---|---|---|
| Euler | 速くてシャープ。ステップ数が少なくても良好 | クイックプレビュー向き |
| Euler a(ancestral) | ノイズ多めで芸術的。ランダム性強め | カオス感や抽象表現に向く |
| DDIM | 高速・滑らか。制御がしやすい | 少ステップでもまとまりが良い |
| DPM++ 2M Karras | 安定した高画質。比較的速い | 現在主流の1つ |
| DPM++ SDE Karras | 非常に高品質。リアル系や写真系に強い | ステップ数に注意(20以上推奨) |
| Heun | 画風は落ち着いていて、安定 | Eulerと近いが少し違う味 |
| LMS | 古参方式。柔らかい出力傾向 | SD 1.4初期に人気 |
Sampling methodは画像の雰囲気や質感に直接影響します。「どの手法が一番いい」というよりも、「目的に応じて使い分ける」のが基本です。
同じプロンプトでも、Sampling methodを変えるだけで大きく印象が変わるため、試してみるのがおすすめです。
Web UIの画像保存方法(AUTOMATIC1111版)
① 画像生成後に表示される場所
画像を生成すると、画面の下部または**右側の「生成画像のプレビューエリア」**に画像が表示されます。
② 方法A:右クリックで保存
- プレビューに表示された画像の上にマウスをのせる
- 右クリック → 「名前を付けて画像を保存」を選択
- 保存したい場所を選んで保存します(例:ドキュメント/作品フォルダ)
③ 方法B:「PNG」ボタンで保存(※便利)
- プレビュー画像の右下にある「PNG」ボタンを押すと…
- 画像+メタデータ(使用したプロンプトなど)も含めて
.pngファイルがダウンロードされます
これが後でプロンプトを再利用するのに便利です!
④ 生成履歴(履歴タブ)
- 上部タブの「PNG Info」や「生成履歴(History)」がある場合
- 過去の生成画像を再度確認・読み込み・再生成できます(拡張機能が必要な場合も)
保存場所(自動保存)
生成された画像は、基本的に次の場所にも自動保存されています
stable-diffusion-webui/outputs/txt2img-images/yyyy-mm-dd/ D:\自身のPC内任意フォルダ\stable-diffusion-webui\outputs\txt2img-images\2025-06-07\(など)プロンプトを確認する方法(.pngに埋め込まれたメタデータ)
.png画像に埋め込まれたプロンプト情報は、AUTOMATIC1111 Web UIの「PNG Info」タブから簡単に確認できます。
【ステップ①】Web UIを起動して「PNG Info」タブへ
- Webブラウザで
http://127.0.0.1:7860を開く - 上部のタブから「PNG Info」をクリック
【ステップ②】画像を読み込む
- 確認したい
.png画像をドラッグ&ドロップするか、ファイル選択でアップロード - 読み込まれた画像の下にプロンプト・ネガティブプロンプト・各種設定が表示されます
表示される内容の例
- Prompt(通常のプロンプト)
- Negative prompt(ネガティブプロンプト)
- Steps, CFG scale, Sampler などの生成設定
- 使用したモデル名やLoRAなども含まれます
再生成も簡単
「PNG Info」に表示された情報は、ワンクリックで「txt2img」タブに送ることができます。
「Send to txt2img」ボタンを押せば、その設定のまま再生成できます。
試すときのコツ
- 少しずつ上げながら、崩れたり不自然になってないかをチェックするのが安全です。
- PromptやNegative Promptと組み合わせて、「強さ+調整」で最適化できます。
段階的に出力を見て、お気に入りのLoRAが どの強度で一番魅力的になるかを探すのは、創作の醍醐味でもあります
。又、今のモデルをベースに、さらに洗練されたバージョンを作ることも可能です!
無料で使えるおすすめLoRAモデル(ベーシック)
1. epiCPhotoGasm LoRA
- 特徴:写実的でコントラストの効いたフォト風画像が得意。
- 用途:ポートレートや人物写真風の画像に向いています。
- URL:https://civitai.com/models/11833
2. ShoujoMix LoRA
- 特徴:美少女系・アニメ風に特化。やわらかいタッチの絵柄。
- 用途:キャラクター、アニメ風イラスト制作向き。
- URL:https://civitai.com/models/13157
3. Realistic Vision LoRA(派生あり)
- 特徴:リアルな肌や顔立ちを再現できる万能型。
- 用途:リアル寄りの人物表現やシーン描写に。
- URL:https://civitai.com/models/4201
4. Style LoRA(Studio Ghibli Style、Cyberpunk、Gothicなど)
- 特徴:特定の画風・ジャンルを再現するスタイルLoRA。
- 用途:雰囲気づくり、テイストの追加に便利。
- URL例:https://civitai.com/tag/style
5. blue_pencil-XL
- 特徴:可愛らしいアニメ風の画像生成に特化しており、線画の安定感と明るい色彩が特徴です。
- 用途:可愛らしいイラストを生成するのに適しています。
- 詳細:https://civitai.com/models/119012/bluepencil-xl?modelVersionId=293405
6. AAM XL (Anime Mix)
- 特徴:アニメスタイルを基盤に、リアルな質感やディテールを取り入れたハイブリッドなモデルです。
- 用途:イラストにリアルな質感を加えたい場合に適しています。
- 詳細:https://civitai.com/models/269232/aam-xl-anime-mix?modelVersionId=303526
Stable Diffusin系のおすすめUI Fooocus
SDXLやLoRAモデルもStable Diffusion、と同じ方法で使える上に、ControlNetが使いやすい。顔だけ置き換える機能や、スタイルチェンジが一発で可能なプロンプトツリーも面白い!
すべてが格段にパワーアップしたFooocusをまだ試していない方は、是非試してほしい!です。使い方はこちら
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