Flux.1完全解説｜画像生成AIの進化がここまで来た！特徴・使い方・導入方法まとめ
Flux.1は、Black Forest Labsが開発した高速・高品質・自由度の高い画像生成AIです。Stable DiffusionやMidjourneyの課題を克服するために生まれました。Midjourneyは高画質ですがパターン化しやすく、Stable Diffusionは自由度は高いものの生成が重く時間がかかる点が問題でした。
Flux.1は「プロンプト1行で理想の一枚を即座に生成する」ことを目標に開発され、開発初期のプロトタイプではわずか1〜4ステップで画像を生成可能でした。従来の20〜100ステップという常識を覆し、ノイズ除去と画像精製のアルゴリズムを再設計することで、短いステップでも高品質を保つことに成功。これが後の「schnellモデル」へとつながります。
Flux.1は「速さ・美しさ・自由」という、相反するものを共存させるという“理想主義的な挑戦”から生まれた、次世代の象徴です。今後のAI開発における「ユーザー主導 × 軽量化 × 高精度」という新しい基準。
1. 写実的かつ多彩なスタイル対応
Flux.1は、リアルなポートレートから、アート風・コミック風まで幅広く対応。しかも、それぞれのスタイルでクオリティが高いのが特徴です。
2. 圧倒的なスピード
「schnell（シュネル）」という軽量モデルは、数ステップ（なんと1～4ステップ）で高品質な画像を出力。
3. 自由度が高い：オープンソース × カスタマイズ
Stable Diffusionと同様、一部のモデルはオープンソース。独自のLoRAやカスタムモデルを作るのも簡単です。
目次
解像度に関する性能
Fluxシリーズには複数のバリエーションがあり、性能や用途によって使い分けられます
下は、異なるバリエーションで、同じプロンプトで生成した画像です。上段は、FLUX.1 [dev]、下段は、FLUX.1 [merged]
| モデル | 特徴 | 最大解像度 |
|---|---|---|
| Flux.1 Schnell | 低ステップで高速生成（1〜4ステップ） | ~1024×1024 |
| FLUX.1 merged | 複数のFluxモデルを統合したバージョン | ~1024×1024 |
| Flux.1 Dev | 中間速度で普遍的な品質 | ~2048×2048 |
| Flux.1 Pro / 1.1 Pro Ultra | 最高画質・高解像度（4Kも対応） | 最大4メガピクセル（約2048²相当） |
※Schnellは「ラフスケッチ確認」みたいな使い方が合ってます。
本番はDevやProで回すと、印象がガラッと変わる。
Flux.1は“推し活”にも！？
意外なところでは、あるVTuberファンがFlux.1で“推し”の二次創作イラストを連投したところ、あまりの再現性の高さに「Flux公式からイイねされた」という話も。
同じキャラクターを安定して出せるので、創作系のファン層にもかなりウケているようです。
実際に使ってみるには？
主にComfyUIやStable Diffusion WebUI Forgeなどの高度なインターフェースで利用できます。
- WebUI（ComfyUI、Forgeなど）に追加してローカル使用
- Replicateなどのクラウドサービスから簡単起動
- Flux APIでシステム組み込みも可能（要開発者スキル）
Hugging face Spacesならお試しできる
FluxモデルのHugging Face Spacesデモリンク
- FLUX.1 [dev]
- Black Forest Labsによる12Bパラメータの流れ変換器モデル。高品質な画像生成が可能です。
- FLUX.1 [dev] Demo
- FLUX.1 [Schnell]
- 高速な画像生成を特徴とするFluxモデルのバージョン。
- FLUX.1 [Schnell] Demo
- FLUX.1 [merged]
- 複数のFluxモデルを統合したバージョンで、様々なスタイルの画像生成が可能です。
- FLUX.1 [merged] Demo
- FLUX.1 Kontext
- 画像編集機能を備えたFluxモデルで、テキストプロンプトを使用して画像を編集できます。
- FLUX.1 Kontext Demo
- FLUX.1-dev Upscaler
- 低解像度の画像を高解像度にアップスケールするFluxモデルのデモ。
- FLUX.1-dev Upscaler Demo
これらのデモでは、テキストプロンプトを入力することで、Fluxモデルによる画像生成や編集を体験できます。
①Fluxが使えるWebUI / ツール
- Forge
→ 一部Flux対応の実装あり。ControlNet、アップスケーラー、LoRA管理など一通り揃っている。- **「Fluxを普段使いしたい」「LoRAも組み合わせたい」**ならForgeが最適。
ComfyUI
→ もっとも一般的。公式ノードが公開されており、安定して動作。プロンプトの重み付けや複雑なパイプライン構築に強い。**「研究したい」「特殊なワークフローを組みたい」**人向け。
InvokeAI
→ Flux対応の実装が進められていて、2025年現在は利用可能になっているが、Flux公式で対応表に載っている数少ないめ。
WebUI（Forgeなど）に追加してローカル使用
▶ 概要
Stable DiffusionなどのAIモデルを扱えるWebUI（Webユーザーインターフェース） ― たとえば「Stable Diffusion WebUI（AUTOMATIC1111）」や「ComfyUI」「Forge」などに、Flux.1をローカルPC上に組み込んで使用する方法です。
▶ 特徴
- PCのスペックが重要（特にGPU）
- オフラインでも動作可能
- モデルのファイルをダウンロードし、設定して使用
- フルカスタマイズ可能
▶ こんな人におすすめ
- ローカルでセキュアに使いたい
- 自作のワークフローに組み込みたい
- WebUIに慣れている or 試してみたい方
SAKASA AI
【2025年版】AI画像生成向けGPUはこれ！RTX4060～5090まで比較【SD/LoRA/ControlNet対応】 | SAKASA AI 画像生成AIに必要なGPUスペックとGPUの選び方”今話題のRTX 5060はどう？”RTX5090”から”RTX4090”そして”RTX3060とノートPCまで。画像生成に使えるGPUの機能と価格の折り合い…
② Replicateや、RunpodなどのクラウドGPUから簡単起動
Webサービス（インストール不要で試せる）
- Black Forest Labs公式デモ（Hugging Face / Replicate）
- RunPodテンプレート（ComfyUI経由でFlux利用可）
- Google Colabノートブック（有志作成のFlux対応ノートブックあり）
- ローカル利用なら → ComfyUI が鉄板。
- 軽く試すだけなら → Hugging Face Spaces や Colab。
- 本格的なUIで使いたいなら → ComfyUI / Forge / Fooocus。
▶ 概要
**Replicateや、***Runpod は、さまざまなAIモデル（画像生成、音声、自然言語など）を クラウド上で気軽に試せるプラットフォームです。Flux.1もすでに利用できるようになっており、アカウント登録さえすればブラウザだけで利用可能です。
**Replicate…Replicateについて
***Runpod …Runpodについて
▶ 特徴
- PCスペックに依存せず使用可能
- モデル更新も自動で反映される
▶ こんな人におすすめ
- とにかく手軽に試したい！
- ローカル環境を整えるのが面倒
- コーディング不要で画像生成を体験したい
クラウド環境で画像生成
【2025年版】クラウドGPU比較｜RunPod・Colab・Paperspace・Lambda Labsの特徴と選び方 クラウドGPUのニーズと記事の目的 近年、AI生成や3Dモデル作成、機械学習の学習用途などで、高性能GPUの需要が急速に高まっています。個人のPCでは対応が難しい処理も、…
③ Flux APIでシステム組み込みも可能（要開発者スキル）
▶ 概要
FluxはAPI提供もしており、これを使えば自社アプリケーションやシステムに組み込むことが可能です。たとえば、ECサイトで商品画像を自動生成するシステムや、UXツールでリアルタイム生成機能を提供するなどの用途に応用できます。
▶ 特徴
- 高度な制御や自動化が可能
- JSONベースのREST APIなどが提供
- APIキー・課金体系あり
▶ こんな人におすすめ
- 開発スキルのある方
- AIを自社サービスに組み込みたいエンジニア/企業
- 独自フロントエンドや生成システムを構築したい方
どれを選ぶ？
| 使用方法 | 難易度 | 必要なもの | おすすめ対象 |
|---|---|---|---|
| ローカル(WebUI) | 中〜高 | 高性能PC、技術知識 | 自由に使いたい・オフライン運用 |
| クラウドGPU | 低 | ブラウザのみ | 手軽に試したい人向け |
| API連携 | 高 | 開発知識・設計力 | サービスに組み込みたい企業や開発者 |
