写真やイラストを“シンプルな線画”に変換するツール&AIモデルまとめ【用途別ガイド】

イラスト制作やLINEスタンプづくり、AI生成の下絵など、「写真を線画にしたい」という場面は意外と多いですよね。
本記事では、写真やイラストをシンプルな線画に変換できる便利なツール・AIモデルを、用途別・レベル別にわかりやすくご紹介します。
先ずは線画と一言に言っても、色々な線画ありますので、大まかにくっきり線と、柔らかい線の代表ツールとに分けてみてみましょう。
線画抽出ツール(線が主役のツール)
- Anime Lineart Extractor
- ControlNet Lineart
- Photoshopのエッジ抽出 など
鉛筆スケッチ風変換ツール(質感も活かしたスケッチ寄り)
- Photo to Sketch AI
→ 写真から自然な鉛筆スケッチへ。顔・体・背景を柔らかく残せる。
→ 商用利用OK・DL自由。線画ではなく「手描き風下絵」にしたいときに最適です。
Photo to Sketch AI は「線画変換ツール」と言うよりは「鉛筆スケッチ変換ツール」というジャンルにあたります。
目次
写真 → 線画に変換できるツール
使い勝手という側面から、手軽に試せるWeb系ソフトと、本格的なツールとに分けてみました。
Web&ソフトで使えるリアルタイム線画変換
ツール名 | 特徴 | リンク |
---|---|---|
control_v11p_sd15s2_lineart_anime (Hugging Face) | イラストに特化した線画抽出AI。即変換・高精度。 | control_v11p_sd15s2_lineart_anime |
Line Art Detection AI (ControlNet Model) | 人物写真も対応、背景込みの抽出可。細かく調整できる。 | ControlNet Lineart – Hugging Face |
Photo to Sketch AI | 写真を鉛筆スケッチ風に。人物・動物にも対応。商用利用OK。 | https://photo-to-sketch.ai/ |
AIで本格的に変換:Stable Diffusion + ControlNet
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【ControlNetの使い方】完全ガイド|線画・ポーズ・輪郭で思い通りに画像生成する方法 ControlNetは、「拡張機能・追加機能」です。ControlNet自体はStable Diffusionに、条件(姿勢・線画・輪郭など)を与えて画像生成をコントロールするためのモデルや技…
Stable DiffusionとControlNetの「Lineart」プリプロセッサを活用すれば、より精度の高い線画抽出が可能。プロンプトなしで線画だけを取り出すことも、再生成まで行うこともできます。
推奨構成(AUTOMATIC1111版)
- 拡張機能:ControlNet
- Preprocessor:
lineart_realistic
(写真向け) orlineart_anime
(イラスト向け) - モデル:
control_lineart-fp16
など - Control Weight:1.0前後で調整可能
- プロンプト空白で「線画だけ」出力 → PNG保存 → スタンプなどへ加工!
【3】手動で加工する方法(Photoshop/GIMP)
手動で自分好みに仕上げたい場合はこちら。
方法 | 内容 |
---|---|
エッジ検出 → 白黒化 → 補正 | グレースケール→フィルター→輪郭抽出→レベル補正で線画風に。 |
Camera Raw調整 | コントラスト強調+明暗補正で、透明な線画に分離可能。 |
微調整やスタイル再現に向いており、Photoshopなら線の太さや「かすれ具合」までコントロール可能です。
【4】スマホで手軽に!線画化アプリ
アプリ名 | 特徴 |
---|---|
Prisma | AIフィルターでアート風・スケッチ風に。 |
ToonMe | 顔写真をアニメ風線画に変換。SNS向け。 |
Sketch Me! | 写真→線画に特化。iOS/Android対応。 |
【5】目的別おすすめツール
用途 | おすすめツール・方法 |
---|---|
AI生成用の線画素材を作る | ControlNet Lineart + WebUI(高精度・背景含む) |
SNSやLINEスタンプに使う | Photo to Sketch AI などのWeb系が手軽 |
商用作品の下絵をつくる | Photoshop手動加工 or Hugging Face AIモデル |
スマホで試したい | Sketch Me! や Prisma が便利 |
【6】写真風イラストを線画にするステップ(ControlNet例)
- ツール選定:
- 自動:Web UI + ControlNet
- 手動:Photoshop+エッジ抽出
- ワークフロー例(WebUI + ControlNet):
img2img
に元画像を読み込む- ControlNetをON
- Preprocessorに
lineart_realistic
を選択 - Promptを空白にして生成 → 線画抽出
- PNGで保存し、LINEスタンプ用に調整
- 加工(スタンプ化など):
- サイズ:370×320px前後(最大512pxまで)
- 吹き出し・装飾追加
- 背景透過PNG(24bit)で保存
【7】線画抽出後の加工ポイント
工夫点 | 内容 |
---|---|
線の太さ・色を統一 | 抽出後に「レベル補正+色変換」で統一感 |
顔パーツは別レイヤーで調整 | 表情や向き合わせに便利 |
光源・角度を意識して元写真を選ぶ | キャラと違和感が出にくい |
【追加でおすすめしたいツール】
- DeOldify Sketch(古写真→鉛筆画風)
→ Hugging Faceで公開中 - DiffSketch Style Transfer(拡張版 ControlNet)
→ カスタムLoRAと併用することで、線画に“自分の絵柄”を反映可能。
鉛筆スケッチ風(ナチュラルな手描き感)に変換できるおすすめツール
1. Photo to Sketch AI(Web)
- 写真から鉛筆画に近いリアルな線画を生成
- 顔・体・背景の輪郭も自然に残せる
- 商用利用OK(出力は自由にDL可)
- 透過背景は不可 → Photoshop等で後処理が必要
自キャラの輪郭に合わせやすく、線の雰囲気も柔らかいため、素材合成に向いています!
2. Photoshopの「エッジ検出+ディテール保持」
自分の絵に近づけたい場合、Photoshopで以下の手順がとても有効です:
- 元画像を白黒に変換(グレースケール or 白黒調整)
- フィルター → 「フィルターギャラリー」→「エッジをポスタリゼーション」系
- レベル補正 or トーンカーブで輪郭線を強調
- スマートシャープでエッジを際立たせる
- 不要な濃淡はレイヤーマスクで手動修正
自分のキャラのスタイルに合わせやすく、線画の「太さ」「かすれ具合」も調整可能
3. Hugging Face:LineArt Pencil Style(拡張例)
- Hugging Face上には「鉛筆画スタイル」に寄せた Style Transfer系モデルもあります。
- 例:「sketch-style image transformation」や「Cartoonize」系
- Stable Diffusion + ControlNet + custom LoRA でも似た表現が可能
加工時のポイント(マッチング用)
工夫点 | 内容 |
---|---|
線の太さ・色味を統一 | 自キャラの顔パーツに合うよう、抽出後に「レベル補正+線の色変換」がおすすめ |
顔パーツは別レイヤーで配置 | 頭部に差し込むだけで統一感が出ます |
線画化する写真の光源を意識 | 顔の角度や陰影がキャラとズレないものを選ぶと違和感が少ない |



手軽に線画を作るならWebツール、本格派はControlNetを使うのがベスト。
作風に合わせた線の調整も大切です。
あなたの作品作りに合ったツールで、効率よく素材を作ってみてくださいね!