「動画生成AI比較|Kling v2.1 I2V Pro vs Seedance 1.0 Pro【特徴・コスト・使い勝手】」

今回は、Kling v2.1 I2V ProとBytedance / Seedance 1.0 proの比較を行ってみました。
私が使用したのはこちら
RunpodのPublicEndpoint内のkwaivgi / Kling v2.1 I2V Proと、Bytedance / Seedance 1.0 proです。
PublicEndpointは、Runpodの中でも、アカウント作成とクレジットチャージのみで、環境構築無しに、ワンクリックで使用できる手軽なサービスです。
複雑なセットアップやライブラリのインストールを行う必要がなく、用意されたエンドポイントを選んで実行するだけで最新のAIモデルを試す事が出来ます。
Runpodについて

【2025年最新版】レンタルGPUの”RunPod”まとめリンク「活用マニュアル|Stable Diffusionから”今注目の… 生成AIで高い精度を求めると、どうしてもハイスペックなGPUや大容量ストレージが必要になり、さまざまなツールをダウンロードしていくうちにPCの容量も圧迫されていきま…
Kling v2.1 I2V ProとBytedance / Seedance 1.0 pro
- 試した目的:短尺動画生成AIの比較
- 使用したモデル・環境
- Runpod / kwaivgi Kling v2.1 I2V Pro
- Runpod / Bytedance / Seedance 1.0 Pro
Kling v2.1 I2V Pro / Seedance 1.0 Pro が使える場所まとめ
モデル | プラットフォーム | 特徴・使える可能性 | 注意点・制限 | 尺向き | プロンプト耐性 | コスト感 |
---|---|---|---|---|---|---|
Kling v2.1 I2V Pro | Novita AI | API 提供。duration は「5」「10」秒を指定可能。 | API キー必須。日本から利用できるか要確認。 | 短尺 | 中 | 中 |
Kling v2.1 I2V Pro | fal.ai | fal.ai モデルライブラリに Pro モデルあり。 | 利用料金・地域制限の可能性あり。 | 短尺 | 中 | 中 |
Kling v2.1 I2V Pro | WaveSpeed.ai | Pro モードや「start/end frame」モードあり。 | 高機能は有料制限の可能性。 | 短尺 | 中 | 中〜高 |
Kling v2.1 I2V Pro | RunPod | RunPod で自分の環境を立てれば、対応コンテナがあれば利用可能。自分で API や WebUI を構築して使える。 | RunPod Public Endpointでの使用 | 短尺 | 中 | 中 |
Kling v2.1 (standard) | WaveSpeed.ai | standard モデルは短尺動画向け。 | Pro に比べ機能制限あり。 | 短尺 | 低〜中 | 低 |
Bytedance / Seedance 1.0 Pro | fal.ai | Image-to-Video 提供。5 秒標準、1080p 対応。 | コスト高め。 | 短尺〜中尺 | 高 | 高 |
Bytedance / Seedance 1.0 Pro | JoyPix.ai | “AI Video Generator” として利用可能。 | 利用回数やクレジット制限あり。 | 短尺〜中尺 | 高 | 高 |
Kling / Seedance 系モデル | RunPod | Image-to-Video生成。微細なキャラ動作や背景演出が可能 | RunPod Public Endpointでの使用 | 短尺〜中尺 | 高 | 高 |
画像から短尺動画を作った流れ
私が投げたimage promptはこちらです

目次
Kling v2.1 I2V Pro の使用感
Kling 2.1 Pro is an advanced endpoint for the Kling 2.1 model, offering professional-grade videos with enhanced visual fidelity, precise camera movements, and dynamic motion control.
サイズについては、Runpod内では、特に記載はありませんでしたが、公式の、Kling 2.1 Professional(1080p)モードがあるという記載。から、サイズは、1,080固定の様です。ウィキペディア
先程の画像一枚からの生成です。※プロンプトによって所要時間が多少変わりました。 生成時間は10秒動画で2分30秒ほどでした。
因みに、kwaivgi / Kling v2.1 I2V Proのサンプルは
以下の通りです。

サンプルのテキストプロンプトです。
雄大な魔法のドラゴンが、山の崖に佇む古城の上空で炎を吐くクローズアップショット。周囲は雄大な山々と雲に囲まれている。ドラマチックなライティング、ファンタジーアート、シネマティック、ハイパーリアリスティック、ボリューメトリックライト、4K、ワイドショット。
ドラマチックなライティング、ファンタジーアート、シネマティック、ハイパーリアリスティック、ボリューメトリックライト、4K、ワイドショット。
この箇所はそのまま使用して、雄大な魔法のドラゴン
を、表情豊かな目を持つ小型ヒューマノイドロボット
に変えて場所をオフィス街にして生成していきます。少しずつプロンプトを変えて行くうちに、
このKling v2.1 I2V Proというのは、”かなりテキストプロンプトを飲んでくれるな”という印象を持ちました。
かなり細かく要望を出した方が良い。打てば響くツールという感じです。
ただ、ちょっと雰囲気が・・・古い感じになりがちかな?と思いましたが、学習材料の影響の様ですね。
ただ、私のプロンプトが良くなかったのかも知れませんので、もうちょっと試してみようとその後も何度か試みました。
それで、分かった事なのですが、
Kling v2.1 I2V Pro のような短尺動画生成向けモデル は、以下の理由で長すぎるプロンプトや複雑な指示に弱いことがある様です。
プロンプトが長文に連れて挙動がおかしくなり、止まってしまいました。
しかし、止まる可能性があるという のは割と一般的で、安定させるには 短く・核心的な指示だけにする のが基本のようです。
原因
- モデルの設計
- I2V(Image-to-Video)モデルは元々短い入力を想定
- 長すぎる文章や複雑すぎる動作指示は内部で処理が追いつかず停止する
- VRAM・計算リソースの制約
- 動画生成はフレームごとに画像を生成するので、プロンプトが長いとメモリ消費が増大
- 結果、途中で「Something went wrong」と止まる
- 内部トークナイザーの制限
- プロンプトはトークンに変換されて処理される
- 長すぎる文章だとトークン数オーバーでエラーになる
Seedance 1.0 Pro の使用感
RunpodのPublicEndpoint / Bytedance / Seedance 1.0 pro
Latest high-performance video generation model, featuring multi-shot storytelling, strong instruction-following, and semantic understanding.

※プロンプトによって所要時間が多少変わりました。 生成時間は10秒動画で1分50秒ほどでした。
Runpodでのサンプルのテキストプロンプトです。
1975~1989年式のポルシェ911 930ターボ。象徴的なホエールテールスポイラーとクラシックなワイドボディの佇まいが、曲がりくねった山道でゴールデンアワーの光の中で撮影されました。特徴的なフレアホイールアーチ、象徴的なダックテールスポイラー、そして当時の雰囲気を忠実に再現したフックス製ホイールが特徴です。深みのあるメタリックペイントと完璧な反射が、力強いプロポーションとアグレッシブなスタンスを際立たせています。プロ仕様の自動車写真、浅い被写界深度、ドラマチックな影、そして映画のような構図。
サンプルのプロンプトはあまり利用できなさそうだったので、Kling v2.1 I2V Proで使用したプロンプトをそのまま使用しました。

Kling v2.1 I2V Pro と比べて少し長尺にも対応しやすく、プロンプトの複雑さにも強い傾向 がある。
短尺で悩んでいた部分も、Seedance ならより自由に動きや光・粒子の演出を入れやすくなりました(同じプロンプトでもエラーにならなかった)。
Seedance 1.0 Pro で試すときのポイント
- プロンプトの簡略化は継続
- Seedanceは少し長めでもOKですが、短く核心だけを入れる方が安定
- キャラクター動作
- 微動だけでなく、少し浮遊したり回転する動きも追加可能だった
- 背景・光の演出
- ネオンや光の反射、粒子などを入れやすい
- 長めの動画でも滑らかなフローを作りやすい
- 複雑な動き:キャラクター微動、浮遊、髪や服の揺れ、光・粒子まで同時に表現可能
- プロンプト耐性:長くても処理落ちしにくく、複雑な演出を一度に書き込める
- Klingで悩んでいた「静止キャラ+背景だけの単調さ」を解消できた。
Seedanceの価値ポイント
- 高クオリティ映像
- キャラクターの微細動作
- 光や反射、粒子の自然な動き
- 背景とキャラの一体感が強く、短尺でも「世界観に浸れる」
- 表現の自由度
- Klingでは難しかった複雑プロンプトにも対応
- 長めの尺や多要素の演出が可能
- 時間・コストとのトレードオフ
- 生成にかかる費用は高め
- その分、後処理やリテイクの手間を減らせる
- 短尺動画で「動き・表情・光の演出」をまとめて作れるので結果的に効率的
- 洗練された仕上がり
- 映像としての完成度が高く、SNSやプロモーションでも映える
- ファンへのインパクトが大きく、押し活向き
コスト
生成価格は約、倍です。
Kling v2.1 I2V Pro は、1生成0.36ドル。
Seedance 1.0 Proは、1生成0.62ドル。
他のサイトもチェックしましたが、どこのサイトでも、同じく価格差はほぼ倍で、
Runpodの価格はやや安いかなという感じはしましたが(使用しているGPUが分からないので比較が難しいです。)
さほど大差はありませんでした。
コストはかかるが、短尺動画で世界観やキャラクター性を強く印象付けたい場合は納得できる選択肢
比較まとめ
- 結論(用途による選択の目安)
- 短尺+低コスト → Kling
- 表現自由度+高クオリティ → Seedance
実務的な感想
今回は、キャラの質感といったいわゆる、imagepromptの再現性という意味では、プロンプトに忠実だったのは意外にも Klingだったかなと思います。
SeedanceはSAKASAが洗練された雰囲気になり、New SAKASAになった。そして、背景の洗練度も相まってハイクオリティー動画になりました。
そして、コストと生成時間のトレードオフというか、(KlingとSeedanceでおなじGPUを使っているのかわからないけど)コストと生成時間を考えると、価格差もうなづけるものでした。