Googleアナリティクスで“Direct”が多すぎる理由と、今すぐできる対策4選




本記事では、Googleアナリティクスの”Direct”トラフィックを減らす為の4つの対策について、”どこよりも分かりやすく”解説しています!
1. UTMパラメータを使用する
UTMパラメータは、URLの末尾につける追加情報で、「このリンク、どこから来たのか?」をGoogleアナリティクスに伝えるための“名札”のようなものです。
目的:リンクのクリック元(SNS、メルマガ、広告など)を明確にして、正しくトラフィックソースを分類する。
使用方法
リンクURLの末尾に、下記のようなパラメータをつけます。
たとえば、自分のサイトのURLが https://example.com
の場合
https://example.com/?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=spring_sale
utm_source
:流入元(例:twitter, facebook, newsletter)utm_medium
:媒体(例:social, email, banner)utm_campaign
:キャンペーン名(例:spring_sale)
UTM付きURLを作るツール
Google公式のUTMビルダーを使うと簡単です
https://ga-dev-tools.web.app/ga4/campaign-url-builder/
UTMのメリット
- Directトラフィックをメール・SNS・PDF・QRコードなどに“正しく振り分け”可能
- 複数のSNSに投稿した時、それぞれの効果を測定できる
- どの施策が集客に効果あったのかが一目瞭然に
utm_source
だけの使用でも良いのか?
たとえば、こんなURL
https://example.com/?utm_source=twitter
このように設定することで、Googleアナリティクス上では最低限「参照元(source)」として twitter
が表示されます。
メリット
- 手軽で簡単(コピペだけでOK)
- ダイレクト流入の判別ができるようになる
- 手動でリンクを共有する際の 「これは誰がクリックしたのか」 を追える
デメリット・制限
utm_medium
やutm_campaign
がないと、「どういう施策で来たか」が不明- たとえば、広告なのか、DMなのか、プロフィールリンクなのか判断できない
- 後から比較分析しにくくなる(例:「どのSNS投稿が一番効果的だったか」など)
おすすめ
最低でも以下の3つはセットで使うと、後で振り返るときに絶対便利です
utm_source=
utm_medium=
utm_campaign=
例:Twitterの投稿から、ブログ記事を紹介する場合
https://example.com/article123?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=blog_april
こうしておけば、GAで
「4月のブログキャンペーンにおけるTwitterからの流入」がきれいに見えます。
よく使うUTMパラメータ一覧
パラメータ名 | 内容の例 | 意味 |
---|---|---|
utm_source | google / twitter / newsletter | どこから来たか(媒体名) |
utm_medium | cpc / email / banner | どんな手段か(広告・メール・バナーなど) |
utm_campaign | summer_sale / blog_share | 何のキャンペーンか |
utm_term | ai+art+tool | 広告で使ったキーワード(任意) |
utm_content | button_red / img_ad | 同ページ内の複数リンク区別用(任意) |
UTMパラメータをつけても、URLの遷移先は同じ
例えば、このURL
https://example.com/article123?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=blog_april
は、以下と同じページにアクセスします
https://example.com/article123
違いは「アナリティクスに情報が送られるかどうか」だけです。
UTMパラメータのイメージ(たとえ話)
たとえばあなたが誰かに手紙を送るとして、封筒の中身(=記事のURL)は同じでも、封筒の外にこう書いてあったら
宛先:太郎さん
配送方法:自転車便
キャンペーン:春の挨拶回り
この情報があることで「どうやって」「誰に向けて」「何の目的で」送ったのかが記録されます。これがUTMの役割です。
UTM付きURLは、普通に「コピペして貼るだけ」でOK
たとえば、あなたのブログの記事や商品ページ(https://example.com/article123)をSNSやメールで紹介したい時…
https://example.com/article123?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=launch_2025
といったURLをそのまま投稿やDMに貼ればOKです。見た人がクリックすると、ちゃんとあなたのページに飛びます。
そして、Googleアナリティクスに記録されます
GA4上ではこのように見えます
ソース(source)= twitter
媒体(medium)= social
キャンペーン(campaign)= launch_2025
こうすることで、「どのSNS投稿が、何人を呼び込んだか」が分かるのです。
実際に使ってみましょう!
- UTMはURLに情報を「タグ付け」するだけ
- 読者が見る・行くページはまったく同じ
- 使い方は超カンタン コピペするだけ
- Googleアナリティクスに流入元が正しく記録される
こんなテンプレートを用意しました
https://あなたのサイト.com/リンク先ページ?utm_source=________&utm_medium=________&utm_campaign=________
2. リダイレクトを適切に設定する
目的:リダイレクトによってリファラー情報(アクセス元)が失われることを防ぐ。
注意点と使用方法:
- JavaScriptリダイレクト や メタリフレッシュ(meta refresh)などの遅延リダイレクトを使うと、リファラー情報が失われるため「Direct」に分類されがち。
- 301リダイレクト(HTTPステータス) を使うのがベスト。Webサーバーや.htaccess、CMSのリダイレクト機能で設定できます。
301リダイレクトを「Webサーバー」「.htaccess」「CMSのリダイレクト機能」それぞれで設定する具体的な方法を順番にご紹介します。
301リダイレクトは「恒久的な転送」を意味し、SEOにも優しく、Googleアナリティクスでもリファラー情報(どこから来たか)が保持されやすくなります。
① Webサーバーで設定する場合
Apacheを使用している場合は、.htaccess
ファイルを使います。
例:古いページを新しいページに301リダイレクトする
Redirect 301 /old-page https://example.com/new-page
条件付きでリダイレクトする例(mod_rewrite使用)
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^old-domain\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://new-domain.com/$1 [R=301,L]
注意:.htaccess
の使用には、AllowOverride
が有効になっている必要があります。
② Nginxで設定する場合
ApacheではなくNginxを使っているサーバーでは、設定ファイル(通常 /etc/nginx/sites-available/your-site
)で以下のように記述します。
例:
server {
listen 80;
server_name old-domain.com;
return 301 https://new-domain.com$request_uri;
}
設定後は、Nginxを再起動する必要があります
sudo systemctl restart nginx
③ .htaccessファイルを直接編集する方法(共用レンタルサーバー向け)
多くのレンタルサーバー(Xserver、さくら、ロリポップなど)では、FTPやファイルマネージャーから .htaccess
を編集できます。
- サーバーパネルから「.htaccess」を開く
- 該当ディレクトリの一番上に以下を追記
Redirect 301 /old-page https://example.com/new-page
上書き保存 → 動作確認
④ WordPressなどのCMSで設定する場合
WordPress(プラグイン利用)
代表的なプラグイン
- Redirection(おすすめ)
- Yoast SEO(プレミアム版)
- All in One SEO(プレミアム版)
”SEO SIMPLE PACK”でリダイレクトをしたい場合のおすすめの組み合わせ
- SEO SIMPLE PACK + Redirectionプラグイン(併用OK)
- 「SEO SIMPLE PACK」でSEO全般を設定
- 「Redirection」でリダイレクトを管理
→ 両者は干渉しないので安心して併用可能です。
Redirectionプラグインの使い方
- WordPressのプラグインから「Redirection」をインストール
- 有効化 → 「ツール」→「Redirection」
- 「新しい転送ルールを追加」で下記を入力
項目 | 入力例 |
---|---|
ソースURL | /old-page |
ターゲットURL | https://example.com/new-page |
グループ | リダイレクト(初期設定のままでOK) |
「追加」で完了(自動的に301ステータス)
⑤ その他のCMSや静的サイトジェネレーターの場合
- Next.js や Gatsby などの静的サイトジェネレーターでは、
redirects
設定ファイル(例:next.config.js
や_redirects
)を使って対応 - ShopifyやWixなどのCMS系では、管理画面内の「リダイレクト」設定セクションで対応できます。
3. SSL化(HTTPS化)を実施する
目的 :HTTPSサイトからHTTPサイトへ遷移すると、リファラーが失われて「Direct」になることがあります。
使用方法
- 自分のサイトを**SSL対応(https化)**することで、リファラーを受け取れるようにします。
- サーバー会社のSSL機能を使って無料SSL(Let’s Encryptなど)を導入しましょう。
補足:現在は多くの大手サイトがすでにHTTPSに移行しているため、対応していないと信頼性にも影響します。
4. URLのパラメータを手動または動的に設定する
目的 : 同じページへのアクセスでも、どの媒体から来たのかを区別するための工夫。
使用方法
メール、QRコード、アプリ内リンク、PDFなどに貼るリンクは、直接アクセスと判定されやすいため、必ずURLにUTMパラメータをつけましょう。
例(QRコードに使うURL)
https://example.com/landing?utm_source=brochure&utm_medium=qr&utm_campaign=offline_event
動的に生成する場合は、JavaScriptでクエリパラメータをURLに追加したり、マーケティングオートメーションツール(HubSpot、Marketoなど)と連携して管理できます。
注意:メールやPDF、アプリ内のリンクは特にDirectになりやすい!
メール、Slack、PDF、Notion、LINEなど、ブラウザ外のアプリからのリンクは、リファラーが送られないことが多いため、UTMパラメータをつけてトラッキングするのが必須です。
Directトラフィックを減らすための4つのアプローチまとめ
対策 | 目的 | 方法の要点 |
---|---|---|
UTMパラメータの使用 | 流入元の可視化 | SNS・メールなどにリンクパラメータをつける |
リダイレクトの最適化 | リファラー情報を失わないようにする | 301リダイレクトを使用 |
SSL化の実施 | リファラーを安全に渡す | サイト全体をHTTPSに対応 |
パラメータ付きURLの使用 | 非ブラウザ流入を識別可能にする | QRコード・アプリ・PDFなどにUTMパラメータを付与 |



リンク設定が無事終わったら、GA4のリアルタイムで流入を見てみるのも楽しいですよ!