コマンドプロンプトをWindows Terminalで快適に使用する設定

Windows Terminal(ウインドウズターミナル) は 2019年5月6日 に Microsoft が正式発表し、
2020年7月 に バージョン1.0がリリースされた、
旧来の「コマンドプロンプト(cmd.exe)」や「PowerShell」を統合する“入れ物”です。
現在の位置づけ(2024〜2025年現在)
- Windows Terminal は Windows 10/11 両対応
- モダンで高速な表示、カスタムテーマやショートカットなどに対応
- 開発者やAIツールのユーザーにとって定番のターミナル
(Windows Terminal内)で実際に使えるシェルの例
PowerShell・CMD・WSL・Git Bash など、複数のシェルをまとめて使う事が出来る。
シェル | 説明 |
---|---|
PowerShell | Windows推奨の最新シェル。オブジェクト操作が強力。 |
Command Prompt(CMD) | 昔からあるシンプルなコマンドプロンプト。 |
WSL(Ubuntuなど) | Linuxディストリビューションのシェル(bash/zsh)をWindows上で実行。 |
Git Bash | Git for Windows に付属の Bash 環境。 |
Azure Cloud Shell | Microsoft Azure向けのクラウドシェル。 |
Windows Terminalのタブからコマンドプロンプトを開いて使用する場合の画面と、
「cmd」と入力して起動するコマンドプロンプトは、どちらも 中で動いているのは同じ cmd.exe
(=昔からあるコマンドプロンプト)です。
PowerShell が好まれる理由
pip install
やconda
などのモダン開発向けコマンドとの相性が良い- JSONなどの構造化データの扱いが得意
Set-ExecutionPolicy
など、セキュリティ設定も可能- 公式の推奨(Microsoft的にも PowerShell が標準寄り)
CMD が使われ続ける理由
webui-user.bat
やlaunch.bat
など バッチファイルとの親和性が高い- 旧式のドキュメントやツールは CMD 基準が多い
- 起動がやや軽く、コマンドが直感的(例:
dir
,cd
,copy
)
1つのウィンドウで複数のシェルを使い分けられるのが大きな利点。
Windows Terminal で主に使われているシェルは「PowerShell」ですが、用途によっては「CMD」も根強く使われています。
画像生成ユーザーの傾向(例:Stable Diffusion)
- 初心者向け記事や導入手順では「CMDコマンド」が多く紹介されています
- ただし、実行は Windows Terminal や PowerShell 内でも問題なく動作します
- バッチファイル(
webui-user.bat
)を使うなら CMD 互換が自然
シェル | 特徴 |
---|---|
CMD | 古典的だが、画像生成系ツール(AUTOMATIC1111など)と相性が良い。 |
PowerShell | 高機能だが、バッチ系(.bat)との相性に注意。上級者向けの操作も可能。 |
初心者なら CMDを使った Windows Terminal から始めるのが無難です。PowerShellでも動きますが、BATファイルとの絡みで予期せぬ挙動がある場合もあります。
Pythonの実行場所
実行環境 | 使える? | 特徴 |
---|---|---|
Command Prompt(cmd) | 古くからあるが、UIが簡素 | |
PowerShell | 標準搭載、cmdより高機能 | |
Windows Terminal | 上記をまとめて使えるGUI、カスタマイズ性高い | |
WSL(Ubuntuなど) | Linuxベースの環境でPython実行、研究開発向き |
Windows Terminal は Python を使う上で非常に相性がよく、むしろ主流になりつつあります。
特に今後、WSL(Linux)やAIツールと組み合わせる予定があるなら、最初から Windows Terminal を使って慣れておくのがオススメです。
Python を使ったよくあるコマンド
python --version # Pythonのバージョン確認
pip install numpy # ライブラリのインストール
python my_script.py # スクリプト実行
こうしたコマンドは、cmdでもWindows Terminalでも、まったく同じように使えます。
Windows Terminalの特徴
理由 | 説明 |
---|---|
初心者でも使いやすい | 見た目がモダンで分かりやすく、複数タブも扱いやすい |
将来的に拡張性が高い | PowerShell、cmd、WSL(Linux)を1つで扱える |
カスタマイズ性 | フォントや配色の設定も自由自在で、長時間の作業も快適 |
今の標準 | Microsoft 公式も「Windows Terminal」を推奨しています |
多くの最新チュートリアルがTerminal基準 | 今後の情報の追いやすさも◎ |
コマンドの内容は基本的に共通:python
、pip
、cd
などはどのシェルでも使えます。
ただし、パスの記法(\ vs /) や 一部の拡張構文 は、PowerShellやWSLで若干異なることがあります。
Windows Terminalの中身は「シェル」ごとに動作が少し異なる
Windows Terminal は「見た目が統一されたターミナル」ですが、中で動かしているシェルが cmd・PowerShell・WSL などかによって、一部だけ違いが出ることがあります。
ターミナル | コマンド互換性 | 特徴 |
---|---|---|
コマンドプロンプト(CMD) | Windows独自のコマンド | 最も古く、dir やcopy などのDOSコマンド系が中心 |
PowerShell | CMD互換 + 独自構文あり | .NET ベースでオブジェクト操作が可能。構文が異なる部分もあり |
Windows Terminal | 自体は「入れ物」なので、使用するシェル(CMDやPowerShell)に依存します | タブで複数シェルを切り替えられる |
シェル | 特徴 | Python コマンド |
---|---|---|
cmd | 昔ながらのWindowsコマンド | python 、pip そのまま使える |
PowerShell | 新しいWindows標準。やや独自仕様 | python は同じ。alias の概念あり |
WSL | Linux環境 | Pythonやpipは同様だが、Linuxのパス記法やapt も使う |
Python の基本操作(python
、pip
、venv
など)は共通なので、安心して使えます。
違いが出るコマンド
機能 | CMD | PowerShell | 備考 |
---|---|---|---|
カレントディレクトリの表示 | cd または echo %cd% | cd または Get-Location | echo %cd% はPowerShellでは動かない |
環境変数の表示 | echo %PATH% | $env:PATH | 書き方が大きく違う |
ファイルコピー | copy | Copy-Item | copy も動くが、PowerShellでは推奨されない |
ファイル削除 | del ファイル名 | Remove-Item ファイル名 | del も使えるがPowerShellらしいのはRemove-Item |
スクリプト実行 | script.bat | .\script.ps1 | 拡張子により異なる方法で実行される |
最近では、この様な使い方をしているユーザーが多いようです。
- 普段使いは Windows Terminal(PowerShellまたはcmd)
- 高度な処理や機械学習は WSL(Linux) に切り替える
- すべての操作を1つのターミナルで済ませる(=Windows Terminal)
Pythonやpipの実行時の違い
Python系の作業(例:python
, pip install
など)は基本的にどのシェルでも同じように動作します。
ただし、以下のようなケースでは注意
- パスの記法
- CMD →
C:\Users\Name\Desktop\project
- PowerShell → そのままでも動くが、特殊文字(
$
など)にはエスケープが必要
- CMD →
- 変数の扱い
- CMD →
%VAR%
- PowerShell →
$env:VAR
- CMD →
【画像生成などの用途の方へのおすすめ】
コマンドプロンプトをWindows Terminalで快適に使用する設定




ターミナルを開いて、タブの右上の”
”下矢印を開く。



画像生成用途の方は上記の設定にしておくと・・・


次回からスタートメニュー➡右クリックでWindowsTerminalのコマンドプロンプトが開くようになって便利です!