Pythonの基礎(5ステップ)とおすすめ学習ステップ

Pythonの基礎
目次
Pythonとは?
「Python」はIT用語の中の「プログラミング言語」に属し、特に初心者からプロまで幅広く使われている言語のひとつです。
Pythonが使われる分野
AI・機械学習
データ分析
Webアプリケーション
自動化スクリプト
教育(プログラミング入門) など
IT用語カテゴリ別一覧はこちら
1. 基本用語・仕組み
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| OS(オーエス) | パソコンを動かす土台のソフト(例:Windows、Mac、Linux) |
| サーバー | データやサービスを提供するコンピュータ |
| クライアント | サーバーにアクセスする側の機器(例:スマホ、PC) |
| ネットワーク | コンピュータ同士をつなぐ仕組み |
2. プログラミング言語(ソフト開発に使う)
| 用語 | 説明 | 特徴や用途 |
|---|---|---|
| Python | 読みやすく簡単な文法のプログラミング言語 | AI、自動化、データ分析、Web開発など |
| JavaScript | Webサイトに動きを加える言語 | HTML/CSSと連携、ブラウザ上で動く |
| Java | 企業システムやアプリ開発でよく使われる | 大規模開発向き |
| C / C++ | OSやゲームなどの性能が重要な開発に使う | 高速処理が得意 |
| Ruby | Webアプリ開発(特にRuby on Rails)で使われる | 日本人開発者による設計 |
| PHP | Webサイトのサーバー側で動く言語 | WordPressなどに使われる |
3. Web関連技術
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| HTML | Webページの構造を作る言語 |
| CSS | Webページの見た目(色・配置など)を指定する言語 |
| DOM | ブラウザ上のHTMLの構造を扱う仕組み |
| API | 他のサービスとデータをやり取りするための接続口 |
4. AI・データ系
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 機械学習(ML) | データから学習して予測・判断を行う技術 |
| ディープラーニング | 人間の脳に似た構造で学習するAI技術 |
| NumPy / pandas | Pythonでデータ分析する際によく使うライブラリ |
| TensorFlow / PyTorch | AI開発に使われるPythonのフレームワーク |
5. 開発環境・ツール
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| IDE(統合開発環境) | コードを書く・実行するための便利なソフト(例:VSCode) |
| Git / GitHub | ソースコードの履歴管理・チーム開発に使う |
| エディタ | コードを書くためのソフト(例:VSCode、Sublime Text) |
6. その他よく出るIT用語
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| ソースコード | プログラムの元になる「書かれたコード」そのもの |
| バグ | プログラムのミス・不具合 |
| デバッグ | バグを見つけて直す作業 |
| フロントエンド | ユーザーの画面側(HTML/CSS/JSなど) |
| バックエンド | 裏側で動く処理(Python/PHP/DBなど) |
Python の基礎
▶ 特徴
- 文法がシンプルで読みやすい
- AI、データ分析、Webアプリ開発など幅広く使われる
- 日本語ドキュメントも豊富で初心者に優しい
Pythonの基礎(5ステップ)
① 出力してみる(print関数)
print("こんにちは、Python!")このコードは、画面に「こんにちは、世界!」と表示する命令です。print() は「画面に表示する」命令です。文字は "ダブルクォート" か 'シングルクォート' で囲みます。
② 変数を使ってみる
name = "太郎"
age = 20
print(name)
print(age)= を使って「値を入れる箱(変数)」を作ります。
文字列はクォート、数字はそのまま。
③ 計算してみる
a = 10
b = 3
print(a + b) # 足し算(13)
print(a - b) # 引き算(7)
print(a * b) # 掛け算(30)
print(a / b) # 割り算(3.333...)数字の変数を使えば、計算が簡単にできます。
④ 条件分岐(if文)
age = 18
if age >= 20:
print("成人です")
else:
print("未成年です")if は「もし○○なら」、else は「それ以外なら」。
コロン(:)と インデント(スペース4つ) に注意!
⑤ 繰り返し(for文)
for i in range(5):
print(i)range(5) は「0から4まで」。このコードは数字を1つずつ表示します。
おまけ:関数の作り方
def say_hello(name):
print(f"こんにちは、{name}さん!")
say_hello("花子")def で関数を定義。f"文字列{変数}" で文字列の中に値を入れられます(これを「f文字列」といいます)。
変数とは?
Pythonを学ぶうえで、「変数」と「データ型」はとても大切な基礎です。
変数は「データを入れておく名前付きの箱」のようなものです。
使い方(書き方)
name = "太郎"
age = 20nameやageが「変数の名前」"太郎"や20が「値(データ)」=は「代入(値を入れる)」という意味
データ型の種類(代表的なもの)
Pythonでは、変数に入るデータの「種類(=型)」がいくつかあります。
① 文字列(str)
message = "こんにちは"- 文字や文章を扱う型
"ダブルクォート"または'シングルクォート'で囲む
print("名前:" + message) # 結果:名前:こんにちは② 数字(int・float)
number = 10 # 整数(int)
price = 3.14 # 小数(float)- 計算に使える
total = number * price
print(total) # 結果:31.4③ リスト(list)
fruits = ["りんご", "みかん", "バナナ"]- 複数のデータをまとめて扱える
[]で囲み、カンマで区切る- 順番がある(0番目から始まる)
print(fruits[0]) # 結果:りんご④ 真偽値(bool)
is_ok = True
is_error = False- 条件の正しい・間違い(True / False) を表す
- 条件分岐(if文など)で使うことが多い
型を確認するには?
print(type(fruits)) # <class 'list'>
print(type(price)) # <class 'float'>応用:データ型を使った例
name = "花子"
age = 18
hobbies = ["読書", "料理", "散歩"]
print(f"{name}さんは{age}歳です。趣味は{hobbies[0]}です。")結果:花子さんは18歳です。趣味は読書です。
| データ型 | 例 | 説明 |
|---|---|---|
| str(文字列) | "こんにちは" | 文字や文章 |
| int(整数) | 10 | 小数点なしの数字 |
| float(小数) | 3.14 | 小数ありの数字 |
| list(リスト) | ["A", "B"] | 複数の値をまとめる |
| bool(真偽値) | True / False | 条件の結果などに使う |
関数 × 繰り返し処理の基本
関数と繰り返し処理の組み合わせは、Pythonの中でとてもよく使われる重要なテクニックです。
まずは「繰り返し(for文)」のおさらい
for i in range(5):
print(i)range(5)→ 0〜4の数字を順番に取り出すfor文で「何回も同じ処理」を実行できる
関数のおさらい(def)
def greet():
print("こんにちは!")
greet() # 呼び出すdefで関数を定義(名前をつけて処理をまとめる)
組み合わせ例①:複数回あいさつする関数
def greet_multiple(times):
for i in range(times):
print(f"{i+1}回目:こんにちは!")
greet_multiple(3)結果:
1回目:こんにちは!
2回目:こんにちは!
3回目:こんにちは!ポイント:
- 引数
timesによって、何回繰り返すかを制御 - 関数の中に
forを書くことで再利用しやすい処理に!
組み合わせ例②:リストの中身を順番に表示する関数
def show_fruits(fruits):
for fruit in fruits:
print(f"🍎 {fruit}")
my_list = ["りんご", "みかん", "バナナ"]
show_fruits(my_list)結果:
🍎 りんご
🍎 みかん
🍎 バナナリストの内容が増えても、関数を使えば同じコードでOK!
組み合わせ例③:計算+繰り返し(合計を出す)
def sum_numbers(numbers):
total = 0
for num in numbers:
total += num
return total
print(sum_numbers([5, 10, 3])) # 結果:18return で値を返すと、「関数の外で使える」ようになります。
関数 × 繰り返しのメリット
| メリット | 説明 |
|---|---|
| 再利用性 | 同じ処理を何度も呼び出せる |
| 見やすさ | コードが整理されて読みやすくなる |
| 柔軟性 | 引数を変えるだけで処理内容を変えられる |
おすすめ練習テーマ
- リストの中の「偶数だけ」を表示する関数
- 文字列を「指定回数」繰り返して表示する関数
- Todoリストを表示する関数(1件ずつ番号付きで)
【初心者向け】達成感のあるPythonミニプロジェクト
| プロジェクト名 | 内容 | 達成感ポイント |
|---|---|---|
| サイコロシミュレーター | ボタンを押すとランダムな数字が出る | ランダム処理の理解 + 実行の楽しさ |
| 簡易電卓 | 足し算・引き算などができる | 条件分岐と入力の組み合わせが学べる |
| おみくじ・占いアプリ | 毎回違う運勢が出る | 実用性があり、見た目も面白い |
| Todoリスト(CLI版) | タスクを追加・削除・一覧表示できる | 実生活で使える + データの操作練習になる |
| 日付カウントアプリ | 今日からイベントまでの日数を計算 | 実用的 + 日付の扱いを学べる |
| フォルダ整理スクリプト | ファイルを種類別に自動整理 | 超実用的で「役に立った!」感が強い |
おすすめ No.1:「おみくじアプリ」
こんなコードになります。
import random
fortunes = ["大吉", "中吉", "小吉", "凶", "大凶"]
print("🔮 あなたの今日の運勢は...")
result = random.choice(fortunes)
print(result)random.choice() でランダムに結果を出せます。
必要な知識はリストとモジュールのインポートだけなので簡単ですが、「動いた!」という満足感が大きいです。
実行方法
- Pythonがインストールされていれば、メモ帳やVSCodeなどで書いて保存(例:
omikuji.py) - ターミナルやコマンドプロンプトで
python omikuji.pyと打てば動きます
Pythonは「プログラミング言語」カテゴリで、AIや自動化に強い万能選手。「Web系」「AI系」「システム系」など、自分の興味分野から少しずつ覚えていくのがコツです。用語は最初は難しく見えても、実際に触れていくうちにすぐ慣れてきますよ!

