GitHub(ギットハブ)とは?~Gitのインストール方法

GitHub(ギットハブ)とは?
GitHubは、プログラムのコードを公開・共有・管理するためのWebサービスです。
世界中のエンジニアや研究者が、ソースコードやプロジェクトをアップしており、
無料で誰でもアクセスしてダウンロード、インストールができます。
Gitは「バージョン管理ツール」で、ファイルの変更履歴を記録・管理し、過去に戻れたり、共同作業がスムーズにできるようにするためのツールですが、実際にはさまざまな分野の人が、それぞれの目的で活用しています。以下に代表的な用途とユーザー層を紹介します。
Gitをよく使う人たちとその用途
主なユーザー | どう使っている? | 用途の具体例 |
---|---|---|
プログラマー・エンジニア | ソースコードの管理 | アプリ、Webサービス、ゲームの開発など |
Webデザイナー | HTML/CSS/JSなどの変更管理 | LP制作、サイト構築、WordPressテーマ編集など |
AI・データサイエンティスト | Pythonコードやモデルのバージョン管理 | 機械学習プロジェクト、実験記録など |
ドキュメント制作者 | テキスト(Markdownなど)の履歴管理 | 技術文書、マニュアル、ブログなど |
チーム開発者全般 | 複数人で作業しやすくする(分岐・統合) | GitHubを使ったコラボレーション開発 |
具体的な使い方の例
1. ソフトウェア開発
- プログラムの変更履歴を記録
- チームで同じコードを同時に開発してもぶつからないよう管理
- 間違っても過去の状態に戻せる
2. ブログやWeb制作
- GitHub Pages などで Webサイトを公開
- 記事やテーマの変更を管理・バックアップ
3. ノーコード・ローコード開発でも
- Unity、Unreal Engineなどのゲームエンジンプロジェクトの管理
- デザインファイルや構成ファイルの履歴管理に使う人も
Gitはこんな時に役立つ
シチュエーション | Gitができること |
---|---|
ファイルを編集して壊してしまった | 昔のバージョンに戻せる |
チームメンバーが同じファイルを編集していた | 自動的に差分を表示し、マージができる |
どこをどう直したのか記録したい | コミットメッセージで履歴を残せる |
Webサービスやアプリを更新したい | GitHub連携で自動デプロイできることも |
OS別:Gitのインストール方法
GitはどんなPCにもインストールできます。
OS | インストールできる? | 方法 |
---|---|---|
Windows | 可能 | 公式サイトから .exe をダウンロード |
macOS | 可能 | Homebrew または Xcode Command Line Tools 経由 |
Linux | 可能 | apt、dnf、yum などのパッケージマネージャ経由 |
Windows
- Git公式サイト にアクセス
- 「Download for Windows」をクリックしてインストーラー(
Git-*.exe
)をダウンロード




3.ダウンロードした .exe
を右クリック管理者として実行
してインストール。
基本的には全て「Next」を押して進めるだけでOK(設定はデフォルトで問題なし)
4.インストール後は「Git Bash」という専用*CLI(アプリ)も使えます
※ CLI(コマンドライン・インターフェース)とは、Windows Terminal、PowerShell、CMDなど、キーボードでコマンドを入力して操作するインターフェースの事を指します。対してGUI(Graphical User Interface)は、マウスで操作する画面(ボタン・ウィンドウなど)を指します。
git --version
と、入力してみて下さい。(ターミナルの開き方は、 下の説明をご覧下さい。)
macOS
方法①:Homebrewを使う(おすすめ)
※ Homebrew(Mac用パッケージ管理ソフト)が必要です。なければ先に以下を実行
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
ターミナルを開いて、以下のコマンドを入力
brew install git
方法②:Xcodeのコマンドラインツールを使う
ーミナルで以下を実行すると、Gitを含む開発ツールがインストールされます
xcode-select --install
Linux(Ubuntuなど)
ターミナルを開いて以下のコマンドを実行
sudo apt update
sudo apt install git
他のディストリビューションでも、ほとんどの環境で同様にインストール可能です。
Gitをインストールしたあとの確認方法
インストールできたかを確認するには、ターミナルまたはコマンドプロンプトで
git --version
と入力します。
ターミナル(Windows Terminal)コマンドプロンプト、PowerShell、の開き方
Windowsの場合は、(※Windows Terminal)を開きます。
※Windows Terminal(ウィンドウズターミナル)の起動方法…
コマンドの実行は、Windows標準の「Windows Terminal」を使って行います。
(※コマンドプロンプト(cmd)やPowerShellでも同様に動作しますが、Windows Terminalの方が操作しやすくおすすめです。)
コマンドプロンプト(Command Prompt)とは、Windowsに搭載されているテキストベースのインターフェースです。マウス操作ではなく、キーボードからコマンド(指示)を入力することで、パソコンを操作できます。
Windows Terminal起動方法
- スタートメニューで、左クリック➡ターミナルを起動もしくは、「Windows Terminal」と検索して起動
- デフォルトでは PowerShell または Command Prompt(cmd)(又は、WindowsPowerShell)が開きます
画像生成用途の場合は、Command Prompt コマンドプロンプト(CMD)と相性が良いです。
pip install
や conda
などのモダン開発向けコマンドは、PowerShellと相性が良いです。
※詳しい使用方法や、Windows Terminalの設定方法は、こちらの記事をご覧ください。
Windows Terminalは、タブを切り替えて複数のシェルを使う事が出来ます
- 上部の
+
ボタンから新しいタブを開けます - PowerShell
- Command Prompt
- WSL(Linuxサブシステム)※インストール済みなら
- Azure Cloud Shell(必要な場合)
をクリックすると以下の選択肢があります
※Microsoft 公式も「Windows Terminal」を推奨しているため、当サイトでも記載するWindowsのコマンド実行場所を、コマンドプロンプト(cmd)から「Windows Terminal」に変更致しました。
コマンド入力は間違えるとエラーになることもありますが、慣れると素早く作業ができる便利なツールです。
Macの場合は、(※ターミナル)を開きます。
※ターミナル(Terminal)の起動方法…
Macには「ターミナル(Terminal)」というアプリがあり、これを使うことで、コマンドを入力してシステムを操作できます。
ターミナル起動方法
- **「Command ⌘ + Space」を押して、「Spotlight検索」**を開く
- 検索バーに「ターミナル」と入力してEnter
または、以下の手順でも開けます:
アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル
※Linux のターミナルの起動方法…
Linuxでは「ターミナル」が、コマンド操作の基本です。ウィンドウの中でキーボード入力によりシステムを操作します。
Linuxターミナル起動方法
- 1,:
Ctrl + Alt + T
を同時に押す(多くのLinuxディストリビューションで共通) - 2,:アプリケーション一覧から「ターミナル」または「Terminal」で検索して開く
Ubuntu、Fedora、Debianなど、ほとんどのLinux環境に標準で搭載されています。
Macのターミナルと似た雰囲気で、コマンドの使い方もほぼ共通です。
※PowerShell の起動方法…(Windows)
PowerShell(パワーシェル)**は、Windowsに標準搭載されている、より高度な操作ができるコマンドラインツールです。見た目はコマンドプロンプトと似ていますが、より多機能で、プログラミング的な処理も得意です。
PowerShell起動方法
1,スタートメニューで「PowerShell」と検索してクリック
2,Windowsキー + R を押して「powershell」と入力 → Enter
コマンドプロンプトと同様、キーボードからコマンドを入力して操作します。
たとえば Get-ChildItem
(=フォルダの中身を見る)など、PowerShell独自のコマンドもありますが、通常のコマンド(例:cd
やpython
など)も使えます。
※コマンドプロンプト(cmd)の起動方法…(Windows)
Windowsキー + Rを押す
「cmd」と入力してEnterを押す
または、スタートメニューで「コマンドプロンプト」と検索してもOK!
ターミナル(Windows Terminal)を開き、”○○○(ツール名)”と打ち込むと呼び出してくれます。


git version 2.xx.x
のようにバージョンが表示されれば成功です。
インストール後にやるべき初期設定
Gitを使う前に、ユーザー情報を登録しておきましょう(全OS共通)
git config --global user.name "あなたの名前"
git config --global user.email "あなたのメールアドレス"


設定の確認
git config --list
Gitを使うとできること(ざっくり)
- GitHubなどからコードを取得(
git clone
) - 自分のコード変更を記録・管理
- チームでの共同開発に便利
もう少し具体的に言うと…
- GitHub は、コードの保管庫(クラウド上の倉庫)のようなもの
- 誰かが作った便利なツールやライブラリがたくさん置いてある
- 自分も無料で使えるし、自作ツールを公開することもできる
GitHubとCLIの関係
GitHubにあるツールは、たいてい「コマンドでインストール」します。
たとえば Whisper(音声認識ライブラリ)は、以下のような形でGitHubから直接インストールします
pip install git+https://github.com/openai/whisper.git
このコマンドの意味は…
pip install
→ Pythonのライブラリをインストールgit+https://...
→ GitHubのURLからコードを直接取得する
つまり:CLIを使って、GitHubのソースコードをそのまま取り込んでいるわけです。
GitHubにあるものは何でもインストールできます。
基本的には ライセンスが許可されているものはOK。
ただし、以下は注意が必要です
- 「開発途中」のものは動かないことがある
- ライセンスが商用NGな場合もある
- セキュリティ上、信頼できる人のコードかを確認することが大事
GitHub × CLI = 最強の組み合わせ!
GitHubにある便利なツールやスクリプトを、CLIを使ってインストール・実行するための方法
GitHub | プログラムのコードやプロジェクトを保存・共有するWeb上の倉庫(リポジトリ)。 誰かが作ったツールやソースコードを自由に見たり使ったりできる。 |
CLI(Command Line Interface) | 文字だけで操作する画面(黒い画面)。例:ターミナル やコマンドプロンプト 。GUIのようにボタンはなく、キーボードでコマンドを打って操作する。 |
pip + GitHub URL | Pythonのパッケージ管理ツール pip を使って、GitHubにあるツールを直接インストールする方法。例: pip install git+https://github.com/~ |
流れのイメージ
- GitHub に誰かが便利なPythonツールをアップしている(例:画像変換ツールなど)
- あなたは CLI(ターミナル)を開いて、
pip install git+GitHubのURL
を実行(= GitHub上のコードをPCに取り込む)- ツールが自分のPCで使えるようになる!
「手動版でGitHubからソースコードをダウンロードして使う方法」
「手動版でGitHubからソースコードをダウンロードして使う方法」とは、CLIを使わず、Webブラウザだけで操作する方法のことです。
「手動版」とは?
CLIを使わずに、次のようなステップで進める方法を「手動版」といいます
- GitHubのページをブラウザで開く
- ZIPファイルとしてコードをダウンロード
- 自分のパソコンで解凍(展開)
- Pythonやエディタで中身を確認・実行する
つまり、「git clone」や「pip install git+…」のようなコマンドを使わない方法です。
Step 1: GitHubページを開く
URLを開きます
https://github.com/openai/whisper
Step 2: 緑色の「Code」ボタンをクリック


Step 3: 「 ZIPをダウンロード」を選択


ZIP形式で全ファイルがダウンロードされます。
Step 4: ZIPを解凍する
ダウンロードされた whisper-main.zip
を右クリックして「展開(または解凍)」します。
展開後、フォルダの中には次のようなファイルが入っています
whisper/
(ライブラリ本体)setup.py
(インストール用スクリプト)README.md
(使い方)- その他コードファイル
Step 5: 自分のPython環境で実行する
仮想環境などを準備した上で、以下のように中のコードを動かすことができます
cd whisper-main
python setup.py install
あるいは、ライブラリとして使わず whisper/transcribe.py
のようなファイルを直接実行することも可能です。
手動 vs 自動(CLI)
方法 | 特徴 |
---|---|
自動(CLI) | コマンド1行で高速。Gitやpipが必要。 |
手動(GUI) | コマンド不要で安心。初心者向け。 |
初心者の方 → まずは「手動ダウンロード」で中身を見てみて、慣れてきたら → CLIでの pip install
や git clone
がスピーディで便利です。
GUI Gitクライアント
Gitにはコマンドラインだけでなく、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)クライアントも多数存在します。コマンドが苦手な人や、視覚的に管理したい人にとってとても便利です。
GUI Gitクライアントができること
GUIクライアントは、Git(バージョン管理)操作をわかりやすくするツールです。できるのは
- GitHub上のコードを**ダウンロード(=クローン)**する
- ファイルの変更履歴を見る
- 編集したコードをアップロードする(プッシュ)
🚫 できないこと
- Pythonスクリプトを実行する
- インストール処理(pip)をする
- ツールとしてPCにセットアップする
これらは CLI(ターミナル)やPython環境が必要です。
正しい使い方の流れ(GUI+CLI)
たとえば、GitHubにあるPythonツールを使いたい場合:
- GUIクライアントでGitHubからコードをクローンする
→ SourcetreeやGitHub DesktopなどでOK - PCのローカルにそのコードがダウンロードされる
→ フォルダとして確認できる - CLI(ターミナル)でその中に移動し、pipなどでインストール or 実行
例: ダウンロードしたフォルダ
pip install -r requirements.txt
python tool.py
以下に代表的なGUIクライアントを紹介します。
1. Sourcetree(ソースツリー)【初心者におすすめ】
- 公式サイト:https://www.sourcetreeapp.com/
- 対応OS:Windows / macOS
- 特徴:
- 無料で使える
- GitとMercurial両方に対応
- 視覚的にブランチ・コミットを管理しやすい
- Git初心者にも使いやすいUI
- 向いている人
- Gitを使い始めたばかりの人
- コミット履歴やマージの流れを視覚的に把握したい人
2. GitHub Desktop
- 公式サイト:https://desktop.github.com/
- 対応OS:Windows / macOS
- 特徴:
- GitHubとの連携に特化
- シンプルで使いやすい
- GitHubのアカウントを使ってすぐ使い始められる
- 向いている人:
- GitHubを主に使う人
- 難しい操作はせず、基本的な操作だけしたい人
3. GitKraken
- 公式サイト:https://www.gitkraken.com/
- 対応OS:Windows / macOS / Linux
- 特徴:
- モダンで見やすいUI
- ブランチの操作や履歴確認がとても直感的
- 商用利用では一部有料(個人・教育利用は無料枠あり)
- 向いている人:
- 複雑なプロジェクトを扱う中〜上級者
- 見た目にもこだわりたい人
4. Fork
- 公式サイト:https://git-fork.com/
- 対応OS:Windows / macOS
- 特徴:
- 高速で軽快な動作
- UIがシンプルで高機能
- 有料だが試用は無期限
- 向いている人:
- SourcetreeやGitKrakenよりも軽快な操作感を求める人
あなたの状況 | おすすめのクライアント |
---|---|
Gitに慣れていない | Sourcetree、GitHub Desktop |
GitHubしか使わない | GitHub Desktop |
ブランチやマージを視覚的に管理したい | GitKraken、Sourcetree |
軽くて高機能なものがいい | Fork |

