Colab の無料枠制限で GPU 上限に達した場合の”回復までの時間”と”代替手段”

目次
回復までの時間
Google Colab 無料枠の GPU 使用上限は時間が経つと回復します。
ただし、その「回復までの時間」や「どれくらい使えるか」はユーザーごとに異なり、以下のような要素に依存しているようです。
GPU 制限の回復に関するポイント
項目 | 説明 |
---|---|
回復までの目安 | 通常は数時間~24時間程度で再び使えるようになります。 (人によっては数日必要なことも) |
利用履歴 | 直近の使用量が多いと、制限が厳しくなります。 (長時間連続使用、複数ノートブック起動など) |
アカウントごとの差 | アクティビティやアカウント年齢なども影響すると言われています。 |
有料プラン未加入 | 無料枠は明確な時間保証がなく、使えない時間帯が定期的に発生します。 |
一時的な対処法
- 数時間後に再度ランタイムを接続してみる
- 別の Google アカウントでログインして試す(※アカウント間の切替には注意)
- CPU モードに切り替えて簡易検証だけ進めておく
目安としての待機時間
状況 | 回復までの目安 |
---|---|
数時間使って止まった | 3~6 時間程度で回復することが多い |
長時間ハードに使った | 半日~1日程度の待機が必要なことも |
即効性のある回避策
方法 | 内容 | 効果 |
---|---|---|
アカウント変更 | Google別アカウントで再実行 | △ 一時的には有効 |
Colab Proに切り替え | 有料化でリソース増加 | ◎ 安定性大 |
RunPodやKaggleなど他サービス利用 | 外部GPUクラウドで続行 | ◎ 即使える代替手段 |
Colab の無料枠制限で GPU 上限に達した時の代替手段
Colab の無料制限で GPUが使えなくなった時の使用できる方法をまとめました。
1. CPU モードで動かす
CPUで動かせるツールの場合。
GPU がなくても 動くツールはCPUに切り替える。ただし処理が非常に遅くなるので、処理中は気長に待つ必要があります。
- ランタイムの「ハードウェア アクセラレータ」を「None(なし)」に切り替える
- 推論セルの
device = 'cuda' if torch.cuda.is_available() else 'cpu'
部分で自動的に CPU に切り替え - 画像サイズなどの場合、512×512px だと数十秒~数分かかりますが、動作はします
2.最安値のクラウドGPUを使用する
制限があるのが煩わしいと感じる場合は、Colabと同じクラウドGPUのレンタルで、無料枠は無いものの、業界最安値でレンタルできるRunPodを使用するという選択肢もあります。下のページ内のリンクから登録すると、お友達紹介特典として、クレジットボーナスも 付与されます。
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3. Kaggle ノートブックを使う
止まってもいいから、GPUの無料枠を渡り歩きたい場合の選択肢として次に上がってくる候補は、Kaggle の無料ノートブックです。
Kaggle の無料ノートブックでも GPU(Tesla P100)が使えます。
- Kaggle アカウント(無料)を作成
- New Notebook → Settings → “Accelerator” で GPU を ON
- Colab とほぼ同じ手順でライブラリをインストール/実行可能
使用用途別の参考
用途 | Kaggle無料ノートブックでの対応 |
---|---|
Lightな機械学習モデル(XGBoostなど) | ◎ 問題なし |
画像生成(Stable Diffusionなど) | △ 制限あり(VRAMが少ない・セッション時間制限) |
Kaggleコンペ参加 | ◎ 最適化されている |
継続学習や長時間学習 | ✕ 不向き(Colab ProやクラウドGPU推奨) |
注意点
- 長時間のモデル学習(例:LoRA学習など)には向きません。
- セッションが切れると、RAMに保存されていたデータは失われるため、定期的なチェックポイント保存が必須です。
4. Paperspace Gradient の無料枠
Paperspace の Community Notebook でも GPU(無料枠)が利用できていましたが、現在(2025年時点)ではいくつか重要な制限と注意点があります。
Paperspace Gradient の無料枠(Free Tier)の制限
項目 | 内容 |
---|---|
利用可能な GPU | 無料枠では CPUノードのみ になることが多い |
セッション時間 | 通常は 6時間前後でセッションが切れる |
RAM | 約 8GB |
ストレージ | 約 5GB(無料枠) |
起動速度 | ノートブックの起動に時間がかかることがある |
バックグラウンド処理 | 不可(セッションが閉じられると終了) |
データ保存 | 「Persisted Storage」エリアあり(無料枠は制限あり) |
GPUノードは現在有料限定です。
→ 2022年までは Tesla P5000 など使えた時期もあったようです。
- アカウント登録後に Community ノートブック作成
- Tensorflow / PyTorch テンプレートが選べる
- Colab ノートと同じセルを流用できます
5. ご自身の PC/ローカル環境で動かす
お手元に NVIDIA GPU(CUDA 対応)があれば、ローカルに PyTorch 環境を構築して動かすのが最も確実です。
- Conda などで仮想環境を作成
- 必要なライブラリを pip/mim でインストール
- Colab と同じノートブックを Jupyter Lab で開いて実行
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5. その他クラウドの無料トライアルを利用
- Google Cloud Platform:無料クレジット(300 USD)をもらって Compute Engine を試せる
- AWS:無料枠で一定期間 GPU マシンを使える場合あり
- Microsoft Azure:無料クレジット+無料枠で試用可能
ColabでWhisperを使用して、文字起こしをする方法についてはこちら
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