【VAIOで説明】【WindowsからLinux】Xubuntuのダウンロード方法から設定まで初心者向けに解説

Linux”Xubuntu”のダウンロードから設定まで



今回は、古いPCに”Linux”の”Xubuntu”を入れたので、その工程をご紹介します



サポート終了間近の”Windows10”OSを”Linux”に入れ替えたらとサクサク動くようになりました!
Windows10の入った古いPC。Windows11に耐えられそうにないな、動きも遅いし困ったな。と、お困りではありませんか?今回は、驚くほど簡単な
OSの入れ替え について書いていきたいと思います。

同じく、VAIOへのRinuxインストールでお困りの方はもちろん、その他のPCなら更に”サクッ”とLinuxに入れ替える事が出来ます。
今回のスペックは、コチラ
以下のノートPCで実践していきます。SONY VPCF14AGJ Corei3 380M
Intel(R) Corei3 CPU M380
実装RAM 4,00GB(3,67GB使用可能)
Windows 10 Home(購入時Windows7)
下の※VAIOのノートPCで良く起こる事象の中で書いていますが、いくつかの対応策を取ってから進めました。
Linuxをインストールする手順
VAIOでの不具合、エラーや、トレントの使い方まで解説しています!
① 必要なもの
- USBメモリ(8GB以上推奨):Linuxのインストールメディアを作成するために使用します。
- 古いPC:Linuxを入れるPC(Windowsが入っていてもOK)。
USBメモリの選び方
基本的にはほとんどのUSBメモリが使用可能ですが、以下の点に注意すると安心です。
容量:最低でも8GB以上推奨(理想は16GB以上)
- 例:UbuntuのISOファイルは約4~5GBなので、8GB以上あれば問題なし
- 他のLinux(Lubuntuなど)はもっと軽量で、4GBのUSBでもOK
- 今回はxubuntuをダウンロードします。
USB 2.0でもOK、USB 3.0なら高速
- USB 2.0 → 速度は遅めだが、古いPCでも動く
- USB 3.0 → 転送速度が速く、インストールもスムーズ(推奨)
フォーマットは関係ない(インストール時に書き換えられるため)
② インストールするLinuxの”パッケージ”を選ぶ
PCのスペックに応じて、以下のようなLinuxディストリビューション(配布パッケージ)がありますが、
今回は、オススメの4つをリストアップしました。
Linuxの種類 | 特徴 | 推奨スペック |
---|---|---|
Ubuntu(標準) | 一般的なUbuntu(見た目がキレイ) | RAM 4GB以上が理想(重め) |
Xubuntu | 軽量デスクトップ(Xfce) | RAM 2GB~4GBで快適 |
Lubuntu | 超軽量デスクトップ(LXQt) | RAM 1GB~でも動作可能 |
Linux Mint(Xfce版) | Windowsに近い見た目&軽い | RAM 2GB~4GBで快適 |
※本当はUbuntuが良かったのですが、Ubuntu標準版(GNOME)はメモリを多く使うため、動作が重くなる可能性が高いので、今回は、軽量なUbuntuの派生版”Xubuntu”を入れていきます。それぞれのPCのスペックに合わせて選んでください。
PCのスペックの確認方法スタートボタンを右クリック表示されたメニューからシステムをクリック実装メモリ(RAM)に記載されている容量を確認します。
※VAIOのノートPCで良く起こる事象
”Linuxがインストールできない原因について
(なんでだ!?なんで開かないんだ!って方は)コチラをClick!
VAIOでLinuxが動作しにくい原因
- 独自のハードウェアドライバ
- VAIOのPCには、独自のドライバや設定があるようです。そのため、Linuxが標準でサポートしていないハードウェアである可能性があります。
- UEFIとSecure Boot
- UEFIやSecure Bootが有効になっていると、Linuxのインストールがうまくいかない場合があります。これを解除する必要があるかもしれません。(解除方法は後に解説しています。)
今回のPCは、BIOSバージョン R1170Y8 で、Sony VAIO の古いBIOS、レガシーBIOS(Legacy BIOS) の可能性が高く、Secure Boot の設定がそもそも存在しませんでした。
BIOSバージョンの確認方法(参照元:SONY VAIO公式ホームページ) - 電源を入れ、Windowsを起動します。
- [スタート]メニューを表示させ、[すべてのプログラム]にポインターを合わせ、[VAIOの設定]をクリックします。
- 「VAIOの設定」ダイアログボックスが開きます。
- [システム情報]-[システム情報]の”BIOS バージョン”に表示されています。
- UEFIやSecure Bootが有効になっていると、Linuxのインストールがうまくいかない場合があります。これを解除する必要があるかもしれません。(解除方法は後に解説しています。)
- 専用のキーボードドライバやタッチパッドの問題
- VAIO特有のキーボードやタッチパッドがうまく動作しないことがあり、これを解決するために追加の設定が必要になる場合があるようです。
- 特殊なファームウェア設定
- VAIOに使われている一部のファームウェアがLinuxとの互換性に問題を引き起こすことがあります。これも事前に確認が必要です。
VAIOでLinuxをインストールするための準備と確認
- UEFIとSecure Bootを無効にする
- VAIOのノートPCがUEFIモードでインストールされている場合、Secure Boot(セキュアブート)が有効だと、Linuxが起動できないことがあります。これを無効にする必要があります。
- BIOS設定でSecure Bootを無効にすることで、Linuxをインストールできるようになります。
- Linuxのカーネルを最新にする
- VAIOで特定のハードウェアに対応するためには、最新のカーネルを使用することが重要です。最新のカーネルが、ハードウェアをサポートしている可能性が高くなります。
- もしXubuntuを使う場合、最新のLTS(Long Term Support)バージョンを選ぶと良いようです。
- Linuxディストリビューションを慎重に選ぶ
- 軽量でサポートが充実しているディストリビューションを選ぶと、VAIOでも比較的スムーズに動作するそうです。Xubuntuの他に、Linux MintやLubuntuなどもよさそうです。
VAIOでLinuxがうまく動作する可能性が高い方法
- ライブUSBで試す
- まず、XubuntuやLubuntuなどの軽量LinuxをライブUSB(※後ほど作成方法を解説)で起動し、動作確認をする。これで、インストール前にVAIOでの動作具合を確かめられます。
- インストール後に不具合があれば調整
- インストール後に、タッチパッドやWi-Fi、サウンドなどのドライバに問題が発生することがあります。この場合、必要なドライバを手動でインストールしたり、追加の設定を行うことで改善できることがあります。
先ずはダウンロード画面へ


- 現在の最新のLTSバージョン 24.04、Noble NumbatLTS(2024年4月リリース)。
- サポート期間は2027年4月まで。
XubuntuのISOファイルをダウンロード


ダウンロード画面を開くと、トレントのダウンロードという聞きなれない言葉が飛び込んでくると思います。
トレントの使い方と、そもそもどちらにすればいいか分からないという方は以下をご確認下さい。
※トレントについてはコチラをClick!
トレント(Torrent)とは、ファイルの送受信を行うクライアントソフトです。ユーザー同士が直接ファイルのダウンロードやアップローをすることが出来ます。
トレントの使い方は、慣れればそれほど難しくありませんが、通常のブラウザダウンロードと比べると少し手順が増えます。
トレントを使ったXubuntuのダウンロード手順
- トレントクライアントをインストールする
- トレントファイルをダウンロード・管理するために、**トレントクライアント(ソフトウェア)**が必要です。
- おすすめの(Windows向け)
- qBittorrent(広告なしで使いやすい)
- Transmission(シンプルで軽量)
- BitTorrent
μTorrent(µTorrent)(広告が多いので注意) - トレントクライアントをダウンロードし、インストールする
- トレントクライアントでトレントファイルを開く
- 先ほどインストールしたトレントクライアントを起動し、「トレントを追加」する
- ダウンロード先のフォルダを指定して、ダウンロードを開始
- ダウンロード完了後、ISOファイルを確認する
- ダウンロードが完了すると、「Ubuntu 24.04 LTS」のISOファイル(インストールイメージ)がPCに保存されます。
- これをUSBメモリに焼いて(書き込んで)インストールメディアを作成すれば、Xubuntuをインストールできます。




トレントのメリット
- 高速&安定:通常のダウンロードよりも速く、エラーが少ない(特にアクセス集中時)
- レジューム(中断・再開)可能:途中でダウンロードを止めても、後で再開できる
トレントのデメリット
- トレントクライアントのインストールが必要
- ネットワーク設定によってはブロックされることも(会社や一部のプロバイダー)
トレントを使うべき?通常ダウンロードでOK?
トレントがおすすめな場合
- 大容量ファイルを安定して高速にダウンロードしたい
- 公式サーバーが混雑していて遅いとき
- ダウンロードを途中で止めても再開したい
通常のダウンロード(ブラウザ)で良い場合
- トレントの使い方がよくわからない
- すぐにダウンロードしたい
- 特に回線が遅いわけではない
結論
- 通常のブラウザダウンロードでも問題なし(特に急ぎでなければ)
- トレントに挑戦してみるのもアリ(慣れれば便利)
- qBittorrentやTransmissionを使えば簡単
Xubuntuの「デスクトップ(標準版)」と「Minimal(ミニマル版)」の違いは、主に プリインストールされているソフトウェアの量とシステム要件 にあります。
Xubuntu デスクトップ(標準版)
特徴
- フル機能のXubuntu環境が最初から使える
- デフォルトで多くのアプリがプリインストール されている
- Firefox(Webブラウザ)
- LibreOffice(オフィススイート)
- Thunar(ファイルマネージャー)
- Parole(メディアプレーヤー)
- その他の基本アプリ(電卓、メモ帳、画像ビューアーなど)
- 初心者向け、すぐに使い始められる
Xubuntu Minimal(ミニマル版)
特徴
- 最小限のシステムのみインストール(軽量)
- ブラウザやオフィスソフトすら含まれていない
- 必要なアプリは後で手動で追加する
どちらを選ぶべきか?
- スペックに余裕があり、すぐに使いたい → Xubuntu デスクトップ(標準版)
- 古いPCで動作を軽くしたい or 自分で環境を作りたい → Xubuntu Minimal
もし PCのスペックが低いならMinimal版 を試して、必要なソフトを後から入れるのも良いですね。
USBメモリにLinuxを焼く手順
普通にUSBメモリにコピーするだけではダメで、
「ブート可能なUSBメモリ」にするための専用ソフトが必要になります。
「焼く」という言葉は、昔のCD/DVDにデータを書き込む(焼く)作業から来ています。USBメモリにLinuxを「焼く」というのは、**「ISOファイル(Linuxのシステムイメージ)をUSBメモリに書き込んで、起動できる状態にする」**という意味です。
ISOファイルをUSBメモリに書き込む為のツールを準備
インストールメディアの作成
USBメモリを使用してインストールメディアを作成します。
ダウンロードしたISOファイルをUSBに書き込む為に、Rufusや、Ventoyなどのツールをダウンロードします。
今回は、Ventoyをダウンロードします。




ここから、ブート可能なUSBメモリにするためVentoyをUSBにインストールしますので
USBは挿したままにしておいてください。






USBメモリにLinuxを焼く(書き込む)
いよいよ”XubuntuをUSB”に書き込みます。
完了後、そのUSBからPCを起動できるようになります。
先ほどダウンロードした”ISO”ファイルを右クリックコピーして、USBフォルダーに貼り付ける



これで、”ブート可能なUSBメモリ”の完成です!
Xubuntuのインストール
USBをPCに挿入し、PCを再起動します。
今回はVAIOへのインストールという事で、想定通り、一発でVentoyが起動しませんでした。
ここからは、一旦、Linuxが起動しない場合について書いていきます。
スムーズにインストールに進めた方は、こちらから”インストール方法”へ進んでください。
VAIOでLinuxが起動しない
1.Secure Boot の確認方法(Sony VAIO VPCF14AGJ の場合)
BIOS(UEFI)に入る
- PCの電源を入れる前に、F2キーを押し続ける
- 電源ボタンを押す(F2キーは押したまま)
- BIOS(UEFI)設定画面が開く
Secure Boot の確認
- [Security] タブ または [Boot] タブ に移動
- 矢印キー(←→)で移動
- Secure Boot の項目を探す
- 「Secure Boot Control」または「Secure Boot Mode」 と表示されている場合が多い
- 「Disabled」になっているか確認
- 「Enabled」になっている場合は、Enterキーを押して「Disabled」に変更
- 変更を保存(F10キー)して再起動
Secure Boot が無効化されているか確認
- もう一度BIOSに入り、Secure Boot が「Disabled」になっているか確認
- VentoyのUSBで起動を試す
今回のPCは、BIOSバージョン R1170Y8 で、Sony VAIO の古いBIOSで、レガシーBIOS(Legacy BIOS) の可能性が高く、Secure Boot の設定はそもそも存在しない様でした。
2.ブートメニューを開くキー
- USBメモリを挿した状態でPCを起動
- 「F11」または「F12」を連打(ブートメニューが開く)
- USBデバイスがリストにあるか確認
- もし表示されていれば、それを選択してEnter
USBが表示されない場合は、次の手順へ進む
BIOSでUSBブートを有効にする
- PCを再起動して、「F2キーを連打」してBIOS画面に入る
- 「Boot」タブ を開く
- 「External Device Boot」または「USB Boot」があれば、「Enabled(有効)」に変更
- **「Boot Priority」または「Boot Order」**を確認し、USBが上位にあるかチェック
- 設定を保存(F10キー)して再起動
「Boot」タブ 内設定
External Device Boot → Enabled(外部デバイスのブートを許可)
Boot Priority の順番
1st Boot Priority: External Device(USBを最優先)
2nd Boot Priority: Internal Optical Disk Drive(CD/DVD)
3rd Boot Priority: Internal Hard Disk Drive(HDD/SSD)
USBが表示されない場合は、次の「Legacyモード設定」に進む
UEFIとSecure Bootを無効にする手順
1. VAIOのBIOSに入る
- PCを完全にシャットダウンします。
- 電源ボタンを押して、すぐに「F2」または「Assistボタン」を押し続けます(VAIOのモデルによって異なります)。これにより、BIOS設定画面に入ることができます。
- F2: 一部のVAIOモデルは「F2」キーでBIOS設定に入ります。
- Assistボタン: VAIOにあるAssistボタンを押すと、BIOSメニューに直接アクセスできる場合があります。
2. UEFIモードを確認する
- BIOS設定に入ると、**「Boot」や「Boot Configuration」**などのタブがあります。
- 「Boot Mode」(または「Boot Options」)の設定を探し、もし**「UEFI」**モードになっている場合、そのまま次の手順に進みます。
- 「UEFI」モードでなく、「Legacy」モードになっている場合、特に変更しなくても大丈夫です。
3. Secure Bootを無効にする
- BIOS設定内で、「Secure Boot」(セキュアブート)の設定を探します。これは、通常「Security」または「Boot」のタブ内にあります。
- 「Secure Boot」が**「Enabled」(有効)になっている場合、それを「Disabled」**(無効)に変更します。
- **「Secure Boot」**を無効にすることで、Linuxがインストールできるようになります。
4. 保存して終了
- 設定を変更したら、「Save & Exit」を選択して変更を保存します。
- **「Yes」**を選んで、設定変更を確認してからPCを再起動します。
5. 再起動後、USBから起動
- 上記の設定を保存してPCを再起動したら、ライブUSB(Linuxインストール用のUSBメモリ)を挿して再度PCを起動します。
- BIOSで**Boot Order(起動順序)**を確認し、USBを最優先に設定しておくと、USBから直接Linuxが起動します。
3. Legacy Boot(CSM)を有効にする
「Legacy Boot(CSM)」が使われている場合
もし「Boot Mode」や「CSM(Compatibility Support Module)」の項目があれば、**有効(Enabled)**にしてください。
- BIOS設定画面で、「Advanced」または「Boot」タブを開く
- 「CSM Support」または「Legacy Boot Mode」があれば、「Enabled(有効)」にする
- 設定を保存して再起動
今回は、External Device Boot → Enabledに変更後、
電源を入れてすぐにF11を押し続ける事で、Xubuntuのインストール画面に入れました。
Xubuntuのインストール手順
Xubuntuが起動したら、「インストール」を選んで、インストール手順を進めます。インストール中に、インターネット接続や地域設定、キーボードレイアウトを選ぶ画面が表示されます。
パーティション設定
初心者であれば、Xubuntuを既存のOSと共存させる「デュアルブート」を選ぶのも良いかもしれませんが、あまりお勧めされていません。その理由としては、そもそも重たいPCにインストールする場合は、重いままになってしまうという事。目的が、軽くしたい!と言う場合は、意味がなくなってしまう。
又、Windows10の更新を逃れたい場合も又、同じく。そして、経験者談ですが、結局どちらかしか使用しないからです。
Xubuntuを単独でインストールする場合は、「ディスク全体を使う」を選べば、自動的にパーティションを設定
Windowsを削除してLinuxをインストール
→ 「ディスクを削除してLinuxをインストール」を選択すれば、Windowsは消去されます。
注意点
インターネットの設定について、インターネットは接続しなくてもインストール自体は可能なようですが、メニューを日本語にするためのパッケージはインストールイメージには含まれておらず、インターネット経由で取得しますので、インターネット接続しなければメニューを日本語に出来ないようです。ご注意下さい。
インストール後の設定
インストールが完了したら、USBを抜き、PCを再起動してXubuntuにログインします。


お疲れさまでした
Xubuntuのパネル(Windowsで言うとタスクバーの様なもの)を使って画面下にランチャーを設定した所です。
キーボードの設定Mozcは右上(小さい…)です。


今回のPCはスペックが低い為、難しいですが、ある程度のPCの方は、Stable DiffusionやLLM(ローカル版ChatGPT系)などが使いやすくなります!それでは、素敵なLinuxライフをお楽しみください。