Real-ESRGAN と GFPGANを連携させる方法とGUIで使えるツール

目次
Real-ESRGAN と GFPGAN
インストール手順や使い方においても Real-ESRGAN と GFPGAN はかなり似ています。
両方とも Tencent ARC によって開発されており、基本的な実行構成が似ているからです。
以下で比較していきましょう
共通点(インストール・使い方)
1. 前提環境
- Python(3.7~3.10推奨)
- Git
- CUDA(NVIDIA GPUがある場合)
- PyTorch(バージョンはCUDAに合わせる)
2. インストール手順(共通)
git clone https://github.com/TencentARC/Real-ESRGAN.git # または GFPGAN に差し替え
cd Real-ESRGAN
pip install -r requirements.txt
python setup.py develop
3. 推論コマンドの例(コマンドラインからの実行)
# Real-ESRGAN の場合(画像の高画質化)
python inference_realesrgan.py -n RealESRGAN_x4plus -i inputs
# GFPGAN の場合(顔の修復)
python inference_gfpgan.py -i inputs --face_enhance
違い(中身と出力)
項目 | Real-ESRGAN | GFPGAN |
---|---|---|
主な目的 | 画像全体の超解像(高画質化) | 顔画像の復元・修復 |
入力画像の種類 | 写真やイラスト全般 | 顔が写っている画像 |
出力 | 全体を滑らか&高精細にアップスケーリング | 顔部分を整えて自然な状態に修復 |
モデル名例 | RealESRGAN_x4plus | GFPGANv1.3.pth (face_enhanceあり) |
GFPGANとReal-ESRGANを連携させる方法
GFPGANとReal-ESRGANは連携が可能です。 GFPGANには--bg_upsampler realesrgan
というオプションがあり、背景処理にReal-ESRGANを使うこともできます。
python inference_gfpgan.py -i inputs --bg_upsampler realesrgan
Real-ESRGANやGFPGANをGUIで使えるツール
GUIツール とは、「コードを書かずに、画面上のボタンやメニューで操作できるツールです。
1. AI Image Upscaler(GUIフロントエンド)
- GitHubなどで公開されている「Real-ESRGANをラップしたデスクトップアプリ」
- 画像をドラッグ&ドロップ → ボタン1つでアップスケール可能
- Windows対応が多く、初心者でも使いやすい
例:
- Upscayl:Electronベースのクロスプラットフォームアプリ(Real-ESRGAN内蔵)
2. Web UI系ツール(Stable Diffusionと連携)
- AUTOMATIC1111のWebUIに、拡張機能としてReal-ESRGANやGFPGANが組み込まれています
- 画像生成だけでなく、アップスケールや顔補正もブラウザ画面から実行可能
こんな感じ↓
- 元画像:アップロード
- 顔補正:GFPGANやCodeFormerを選択
- 背景補正:Real-ESRGANでアップスケーリング
- 「実行」ボタンを押すだけ!
GUIのメリット
【初心者にもおすすめ!】使いやすいGUIツールまとめ
1. [Upscayl(アップスケイル)]
- 用途:画像の高画質化(Real-ESRGANベース)
- 特徴:
- 完全無料・オープンソース
- 対応OS:Windows / macOS / Linux
- 画像をドラッグ&ドロップ → モード選んで「Upscale」ボタンを押すだけ
- URL:https://github.com/upscayl/upscayl
2. [GFPGAN GUI by Tkalayci]
- 用途:顔の補正(GFPGAN)
- 特徴:
- Windows対応のGFPGAN専用ツール
- コマンドライン不要、GUI操作だけでOK
- 顔を綺麗に補正したい場合に特化
- URL:https://github.com/Tkalayci71/GFPGAN-GUI
3. [AUTOMATIC1111 WebUI(Stable Diffusion + 拡張機能)]
- 用途:画像生成+顔補正+高画質化
- 特徴:
- ブラウザ上で動く多機能なGUI
- 拡張機能でReal-ESRGAN、GFPGAN、CodeFormerを自由に組み合わせ可能
- 画像生成から補正まで一気通貫でできる
- 導入難易度:中級者向け(Python, Git, CUDA環境などが必要)
- URL:https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui
一度構築すれば最強ですが、導入時だけちょっと手間がかかります。
選択基準
目的 | おすすめツール |
---|---|
顔を綺麗にしたい | GFPGAN GUI(または WebUI) |
写真や絵を高解像度化したい | Upscayl(簡単・軽量) |
画像生成と補正を一体でやりたい | AUTOMATIC1111 WebUI |
UpscaylとGFPGAN GUIは、事前にCUDAやPython環境を用意しなくてもすぐ使えるので特におすすめです。
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