画像生成AIでキャラクターの顔を維持しつつ、再生成する!【5つの方法】▶ 2025.09.10更新

目次
顔を維持しつつ再生成する方法(確実性順)
当記事では、画像生成AIでキャラクターの顔を維持しつつ再生成できる「すごい方法」をランキング形式で”5つ”ご紹介します。 2025.09.10更新しました。

それでは、参ります・・・ガラガラ・・・
第1位. LoRA / DreamBooth でキャラクター学習
「同じキャラクターの顔を維持しつつ、構図を変える」ことは非常に難しいですが、最も再現性が高いのは Stable Diffusion系LoRAやDreamBoothを用いて学習させる方法 では無いでしょうか。
この方法では、同じ顔のキャラクター画像を複数枚用意して学習し、自作LoRAを作成します。これにより、背景やポーズを変えても一貫性のあるキャラクターを再現可能です。
LoRA → 軽量で学習が早く、数十枚の画像から作成可能
DreamBooth → より本格的で安定度が高いが、VRAMや時間が多く必要
ローカル環境「自分のPC)で”自作LoRA”を作成する為の詳しい方法については、 こちらの記事で書いています。
ローカルPCでLoRA学習する方法



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第2位. Fooocusnoの顔置き換え


Fooocusの顔置き換えがすごい
- 自動マスク生成
- 顔の部分だけを自動検出してマスクを切り出します。
- 通常のControlNetだと「自分で顔部分をマスク」する必要がありますが、FooocusはUIに統合されていて手間がない。
- 領域限定の再生成
- 検出した顔領域だけを「部分的にinpaint」する仕組み。
- 背景や髪の毛を壊さずに、顔だけを自然に置き換えることができます。
- ControlNetの併用
- 背景やポーズを固定したまま、顔部分だけを再生成。
- これにより「顔は変わるけど構図は崩れない」仕上がりに。
- Fooocus流の自動調整
- ストレングス(強さ)やマスク範囲を自動調整しているので、ユーザーは細かく設定しなくても自然に仕上がる。
- ControlNetやInpaintをそのまま使うより、成功率が高いのはこの工夫のおかげの様です。


【Fooocusの使い方】使いやすい!おすすめ画像生成AI【Stable Diffusion】
詳しくはこちらの記事で書いています。第3位. Photoshop(生成塗りつぶし)で編集
最近急速に進化しているのが、**Photoshopの生成AI機能で、仕上がりの早さと精度で見ても、恐らくこれが一番早いような・・・気がします。
Photoshopで削除ツールからの、生成塗りつぶしです。
一旦、低難易度のポーズはさほど変えず、それでいて衣服、もしくは髪型は変えたい場合についてです。


気に入らない箇所を、削除ツールを使用して少しずつ画像生成をするのがおすすめです。




プロンプトを入力して、生成。


※削除ツール段階での粗さはお許しください。
ポイントとしては、部分ごとの生成を段階を踏んでいく事で、完成度を上げる事が出来ます。
本当に顔パーツ以外変えたい!ポーズも変えたい!!という場合
そうですよね。少し保身に走っていましたが、最も難易度の高い顔のみ保持についてです。※事故が起こりやすいですので時間の余裕をもってお試しください。




ここからは、先ほどと同じ工程クイック選択ツール”で選択後、”編集”から”生成塗りつぶし”を選択し、プロンプトを入力して、生成。
背景を”

体の向きも変わっていますし、顔と首の境目も自然ですね。ただ、構図が変わらないという問題が残っています。
構図を大きく変えたい場合は、もう一工程は必要です。


そして、くり抜いた顔を、ファイル書き出しWeb用に保存.pngで一旦、保存します。
Photoshopファイルから新規作成で新しいファイルを開き、先ほどくり抜いた顔を好きな位置に配置します。
必要であれば向きを変える事ぐらいは出来ます。(左右反転)
今回の顔は、少し暗めなので一旦、顔色も調整しました。その後、レイヤーが分かれていると”削除ツール”が使えないのでレイヤーを結合し、もう一度、先程の工程を繰り返します。






顔の向きを変形で変え、更に画像補正、明度彩度の変更と、輪郭補正をして、生成をしました。ここまでくると先程の方とは思えません。
画像生成AIの特性を利用


(…にしても、くり抜き削除が雑ですみません…)
余計な情報を(背景、もしくは衣服なども)消した(背景は単色)画像を用いて再度、 Image-to-Imageへ!
無限ループになる可能性も否めませんが、しつこく諦めない気持ちが大切です(涙)!
第4位. 顔の参照画像を ControlNet(Reference Only / IP-Adapter)で指定
Stable Diffusion WebUI や ComfyUI で利用できる機能です。
1位でご紹介したLoRA学習と同じStable Diffusion系のAutomatic1111か、ComfyUIを使用して、拡張機能であるControlNetを使用して生成する方法です。
参照画像を用意して、生成時に「顔構造を強制的に反映」させることができます。
- LoRAを作るほどでもない短期利用に便利
- 元画像をベースに「似た顔」を出すのに向いている
この機能は、全く同じ顔になるというよりも、似た顔、似た骨格、にコントロールできるという特性があります。
私の中では4位です。
Stable Diffusion WebUI や ComfyUI を使用できる環境があればすぐに使える手軽さが魅力ですが、少し大変で、私には手に負えないので、最も手軽な方法は、RunpodのStable Diffusion系テンプレート【Stable Diffusion WebUI Forge】(初めからmodelsやControlNetがセットになっている)を使用して生成する方法です。
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5位. img2img(部分的な再生成・マスクInpainting)


Stable Diffusion系(Automatic1111 / ComfyUI / InvokeAIなど)で標準的に使える方法です。
- Stable Diffusion WebUI (Automatic1111)
img2img
タブで元画像を読み込む- 「顔の部分だけマスクを外す / 残す」を設定して再生成
- ストレングス(Denoising strength)を 0.3〜0.6 にすると「顔は維持、他は変化」しやすい
- 0.8 以上にすると顔も崩れることが多い
- ComfyUI
LoadImage
→Mask
→KSampler
で部分的に再生成- ワークフロー次第で背景だけ変えたり、顔だけ残したりも可能
- InvokeAI
- 「inpainting」機能で同様のことができる
ポイント
つまり Stable Diffusion 系の代表的な「顔を残して再生成する」機能 が img2img です。
「既存画像の顔を保ちつつ微調整したい」**ときにおすすめです。
おまけ. 顔認識補正ツール(Roop / ReActor / FaceSwap系)
生成後に 別画像の顔をそのまま差し替える方法です。
- Roop:1枚の基準顔を使って常に差し替え
- ReActor:より高機能な顔置換ツール
- 完全に同じ顔が必要なときに有効
ただし「馴染ませる調整」が必要なため、自然さを求める場合は少し手間がかかります。
どのAIが一番制御しやすいのか?
AIモデル | キャラの一貫性 | 制御のしやすさ | おすすめ用途 |
---|---|---|---|
Leonardo.Ai | ◎(専用機能あり) | 簡単 | ゲーム・アニメキャラの継続生成 |
Stable Diffusion(ControlNet + LoRA) | ◎(訓練すれば可能) | 上級者向け | カスタムキャラ・オリジナル作品 |
Midjourney | △(再現度は低め) | 普通 | 背景重視・スタイル優先 |
DALL·E | ◯(Inpainting活用) | 初心者向け | 画像修正・部分変更 |
Leonardo.Ai(レオナルドAI)
- 特徴: 「Character Consistency」機能を搭載(プロバージョン)
- 方法:
- 参照画像をアップロード(Reference Image)
- 「Character Consistency」をONにする
- 同じキャラの異なるポーズを生成可能
Midjourney
- 特徴: バージョン6からキャラクターの一貫性が向上
- 方法:
- 「Image Reference」 を使用(画像URLをプロンプトに追加)
- 同じ構図・スタイルで再現を試みる
- ただし、完全に一致させるのは難しい
方法1:プロンプトで「背景のみ」を明示する
Midjourneyでは、以下のようにプロンプトで明確に指定します
ポイント
- 「background」や「scenery」を強調
- 「no people」「no objects」などで不要要素を排除
- 必要に応じて –ar(アスペクト比) を使って横長・縦長に調整
方法2:ネガティブプロンプト(Niji・v6以降)
Midjourney v6からは「ネガティブプロンプト(不要なものを除外)」も自然に扱えるようになっています
misty mountains landscape background, no characters, no text, no animals --v 6 --ar 2:1
これにより、純粋な自然風景、都市風景、空、抽象背景などがキレイに出力されます。
方法3:被写体を小さくして背景を主役にする
どうしても「背景+人物」になるときは、以下のように構図で背景を主役に
a wide shot of a futuristic city skyline, with a very small figure in the distance --v 6 --ar 3:2
背景だけのプロンプト例
背景タイプ | プロンプト例 |
---|---|
空想的な森 | fantasy forest background, glowing plants, no people, no buildings --v 6 |
サイバーパンク都市 | cyberpunk cityscape background, neon lights, no characters, cinematic --v 6 --ar 16:9 |
星空・宇宙空間 | deep space galaxy background, stars, nebula, no spacecraft, no text --v 6 |
抽象背景 | abstract minimal background, soft gradient, pastel colors, no elements --v 6 |
注意点
- Midjourneyは構図を完全にはコントロールできないこともあるので、複数回生成して選別が必要です。
- 被写体を自動で切り分けて「背景だけ抽出」はできないので、あくまで「背景だけを生成する」形になります。
DALL·E(OpenAI)
- 特徴: 「Inpainting(編集機能)」を活用してキャラを部分修正可能
- 方法:
- 一度生成したキャラの一部を編集し、新しいポーズや服装を変更可能
- ただし、細かい制御は難しい
背景生成ができる人気AIツール一覧(2025年版)
ツール名 | 背景の種類 | 特徴 | 無料プラン |
---|---|---|---|
Adobe Photoshop(Firefly) | 写実/写真向け | 「生成塗りつぶし」で背景をAI生成。自然で高品質。 | 一部あり(Adobe CC契約必要) |
Canva(Magic Edit) | 写真/イラスト/SNS | 簡単操作で背景編集。SNSやプレゼン素材に最適。 | ◎(一部制限あり) |
Clipdrop by Stability AI | 写真/合成 | 背景削除、置換、補完など軽快。リアル寄り。 | ◎(制限付き) |
Remove.bg | 写真/人物用 | 超高速な背景削除特化。品質も高い。 | ◎(HDは有料) |
D-ID Creative Reality™ | 背景+顔アニメ合成 | 顔写真+背景をAIで作って、アバター生成も可能。 | △(体験あり) |
Fotor AI Background Remover | 写真/商品画像向け | EC用画像に最適。切り抜きや背景変更が得意。 | ◎ |
ZMO AI | モデル写真/ファッション | 人物写真の背景や衣装までAIで変更可能。 | ◎(プロ機能は有料) |
Leonardo.Ai | アート/幻想風 | Text-to-Imageで美しい背景生成が可能。スタイルも多彩。 | ◎(使用回数制限あり) |
Midjourney | アート/幻想風 | 高精細な幻想的背景が得意。Promptで完全生成。 | △(有料サブスクリプション) |
用途別おすすめ
写真をベースに背景を変更・削除したい場合
→ Remove.bg、Photoshop、Canva、Clipdrop
SNSやプレゼン資料、ポスター制作などに使いたい場合
→ Canva(Magic Edit)
→ Fotor(商用利用向け)
アートや空想的な背景を生成したい場合
→ Leonardo.Ai、Midjourney、Runway
機能別まとめ
機能 | 対応ツール例 |
---|---|
背景削除(切り抜き) | Remove.bg、Canva、Clipdrop、Photoshop |
背景を新たにAI生成 | Runway、Photoshop、Leonardo.Ai、Midjourney |
背景の一部を補完・修復 | Runway(Inpainting)、Photoshop、Clipdrop |
テキストから背景生成 | Runway、Leonardo.Ai、Midjourney、Canva |
時間の余裕さえあれば、迷わずLoRAをお勧めします。
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