FFmpegのインストール方法【音声処理に必須】

Whisperでは、音声ファイルの読み込みや変換処理に FFmpeg(エフエフエムペグ) というライブラリを使用します。
(これが入っていないと、音声ファイル(mp3など)を処理できずにエラーになります。)
FFmpegとは?
- 動画・音声の変換や再生、編集ができるマルチメディアツール
- Whisperでは、音声ファイルを内部で処理する際に自動的に使われます
各OS別:FFmpegのインストール方法
Windows10 / 11対応の手順
ステップ1:FFmpegをダウンロード
下記のページにアクセスし、「ffmpeg-release-full.zip」をダウンロードします。
🔗 https://www.gyan.dev/ffmpeg/builds/


※ ページ内の「Release builds」セクションから、ffmpeg-7.1.1-full_build.zip
(2025年5月現在Ver.)をクリックしてダウンロードします。
full_build
は、Whisperが必要とするすべてのライブラリを含んでおり、最も互換性が高いバージョンです。
ffmpeg-release-full.zipとの違い
必ず「full_build」版を選択してください。これは、Whisperが必要とするすべてのライブラリを含んでいます。
「ffmpeg-7.1.1-full_build-shared」の違い
「ffmpeg-7.1.1-full_build」と「ffmpeg-7.1.1-full_build」と「ffmpeg-7.1.1-full_build-shared」は、内容は似ていますが、バイナリの構成に違いがあります。
項目 | full_build | full_build-shared |
---|---|---|
含まれる実行ファイル | ffmpeg.exe などが 静的リンク(単体で動作) | 実行ファイル + DLL(外部ライブラリ)に依存 |
特徴 | これ単体で動く 環境構築が簡単 | モジュール構造で軽量化 DLLがないと動かない |
初心者向けか? | ◎ 向いている(1つの実行ファイルで完結) | △ DLLの扱いに慣れている人向け |
Whisperとの相性 | ◎ 安定して使える | ○ 動作はするが環境依存の可能性あり |
full_build
は「静的リンク版」と呼ばれ、そのまま解凍するだけで動作します。- 一方
shared
版は、複数のDLLファイル(動的リンク)に依存しているため、環境構築が少しややこしくなります。
補足:なぜ「shared」版が存在するの?
開発者向けに、「アプリのサイズを抑える」「一部ライブラリだけ差し替える」などの柔軟性を持たせる目的で配布されています。ただし、通常利用には向きません。
ステップ2:ZIPファイルを解凍
ダウンロードしたZIPファイルを右クリック →「すべて展開」を選び、
任意の場所に展開(例:C:\ffmpeg
に配置)。
ステップ3:環境変数にパスを追加
環境変数の設定を忘れずに行ってください。
この手順に従ってFFmpegをインストールすれば、Whisperを含む音声処理ツールをスムーズに使用できるようになります。
スタートメニューで「環境変数」と検索し、「システム環境変数の編集」をクリックします。
「環境変数(N)…」ボタンをクリックします。
「システム環境変数」セクションの「Path」を選択し、「編集」をクリックします。
「新規」をクリックし、解凍したフォルダ内のbin
フォルダのパス(例:C:\ffmpeg\bin
)を入力します。
「OK」をクリックしてすべてのウィンドウを閉じます。
macOSの場合(Homebrewを使用)
ターミナルで以下を実行
brew install ffmpeg
※ Homebrewが入っていない場合は公式サイトを参考にインストールしてください。
Linux(Ubuntu系)場合
sudo apt update
sudo apt install ffmpeg
インストール確認方法(共通)
Windowsの場合は、(※コマンドプロンプト)を開きます。
※コマンドプロンプト(Command Prompt)の起動方法…
**コマンドプロンプト(Command Prompt)**とは、Windowsに搭載されているテキストベースのインターフェースです。マウス操作ではなく、キーボードからコマンド(指示)を入力することで、パソコンを操作できます。
起動方法
- Windowsキー + Rを押す
- 「cmd」と入力してEnterを押す
または、スタートメニューで「コマンドプロンプト」と検索してもOK!
コマンド入力は間違えるとエラーになることもありますが、慣れると素早く作業ができる便利なツールです。
Macの場合は、(※ターミナル)を開きます。
※ターミナル(Terminal)の起動方法…
Macには「ターミナル(Terminal)」というアプリがあり、これを使うことで、コマンドを入力してシステムを操作できます。
起動方法
- **「Command ⌘ + Space」を押して、「Spotlight検索」**を開く
- 検索バーに「ターミナル」と入力してEnter
または、以下の手順でも開けます:
アプリケーション → ユーティリティ → ターミナル
ターミナル(コマンドプロンプト)を開き、”○○○(ツール名)”と打ち込むと呼ぶ出してくれます。
ターミナルまたはコマンドプロンプトで以下を実行
コマンドを入力して、FFmpegのバージョン情報が表示されることを確認します
ffmpeg -version
バージョン情報が表示されれば成功!
よくあるトラブル
症状 | 対処方法 |
---|---|
ffmpeg not found エラー | パスが通っていない/インストールされていない可能性 |
バージョン情報が出ない | 再起動してパスを反映/環境変数の再設定を確認 |
Whisperで音声を正しく読み込めないときは、まずFFmpegがきちんと入っているかを確認してみましょう。